お茶ガイド-全国茶生産団体連合会・全国茶主産府県農協連連絡協議会
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食茶(茶を食べる)
 
 ◈食茶とは
 「食茶」とは、茶の葉に含まれるものをまるごと食べて利活用しようとすることの総称で新しい言葉である。

 ◈食茶の歴史
 茶は、日本では「飲む」ものとして平安、鎌倉時代に渡来したが食べる感覚でいうならば、奈良の茶粥、沖縄ぶくぶく茶、出雲ぼてぼて茶のように炒り米、煮豆、漬物、佃煮などいろいろの具と一緒に食べるお茶漬けに近いものがあり、江戸時代初期頃から庶民の食べ物とされていた。
  また、江戸時代に抹茶を練り込んだ茶蕎麦が高価な価格で食したと云われ、変わり蕎麦として今日まで引き継がれてきたようである。
  中国、台湾では滲出液を利用した調理が多く、杭州の郷土料理に龍井茶(ロンジン茶)、龍井蝦仁(海老の炒めもの茶葉入り)、碧螺春(ピールォチュン)のじゅん菜魚元湯(茶葉入り魚団子のスープ)など煎茶を浮身や海老との取り合わせの具として使われてきた。ミャンマーやタイ、中国雲南少数民族の発酵させた漬物の類、ラペソのなども知られるが近年台湾の八客人の摺茶やその加工品のお菓子や飲み物が目につくようになった。
  もともと、食べることの原点は歴史上薬や医術を司る神、神農が野山の植物を益なる物かどうか噛んで食べることで判断したがその際毒にあたると茶の葉で解毒した貴重な薬草としていたと云う故事は多く知られているところである。

 ◈茶葉は食材
 茶は、これまで茶は煎茶として加工、飲用にしてきたが、生の茶葉あるいは粉末茶にしても茶の持つ成分の機能性を活かすため、野菜あるいは食材として「飲む世界」から「食べる世界」へと広がりつつある。

 ◈食茶のメリット
1滲出液では35%しか利用出来ないお茶の機能成分を100%利用できる。
2生活習慣病の予防に日々食べ、日常の食品としてメタボリックシンドロームの予防などに
   期待される。
3茶葉の栄養成分は豊富で、たんぱく質(アミノ酸)、テアニン、繊維、不溶性ビタミン
   (ビタミンA、ビタミンE)、葉緑素、ミネラルなどがある。
4茶の苦味、渋味成分が体に及ぼす有効性も期待される。

 ◈茶を「飲」から「食」に広げる意義
1茶の栄養成分の完全利用と廃棄物(ごみ)の減量化
2茶葉の新しい用途開発・・・料理(健康食品)などへの多面的利用
3山間地の茶葉の活用と地域振興(有機栽培茶と地の利の活用)
4安全・安心食材の確保
5食育の推進・・・味覚を育てる茶の味(生涯学習・学校給食の展開)

 ◈食茶の基礎
(1)食茶用の原料と用途
1生葉(冷凍品を含む):料理、菓子
2加工茶葉(粉末茶) :ドリンク、料理、菓子(ベークド用洋菓子など)
3煎茶:料理

(2)食茶用の茶葉の選び方
@生葉の場合
1品種  早生:  さえみどり  やや早生: つゆひかり
        中生:   やぶきた   晩生:    おくみどり
2茶期と生育状況・・・一番茶の新芽は苦味が少ない、晩生のおくみどりは山間地で時期
  が平地の5月より遅い6月初め頃になるので価格が落着いて入手しやすく、人手が間に
  合う。やぶきたはやや苦味がある。香りは晩生の方が高い。
3茶葉の選び方・・・生き生きした鮮緑色で柔らかいもの
4家庭での生葉の扱い方・・・摘み取った生葉は常温(1番茶の頃)では、光の遮断された
  涼しい所で一晩くらい、摘み取り後直ちにビニール袋に入れて冷蔵庫に入れれば2〜3日は
  保つことができる。生葉の常識として摘み取った直後から委凋(酸化)が始まる。

 ◈食品加工企業の取り組み
製麺業、菓子製造業、水産加工業、食品製造業など
(1)食品類
1主 食:茶そば、茶だんご、茶粥 お茶漬け お茶パスタ
2副 食:佃煮、茶塩から、茶かまぼこ、茶入りハム
3調味料:ふりかけ、ペースト茶、茶入り食用油・ドレッシング

(2)菓子類
1菓 子:茶あめ、キャンデー、お茶チョコレート、茶クッキー・サブレー、茶カステラ・パン、
       茶入りガム、茶プリン・ゼリー、茶羊羹
2水菓子:茶入りソフト・アイスクリーム、茶入りシュークリーム

(3)外食(中食)お弁当、おにぎり

 ◈生葉の保存方法
(1)生茶葉の冷凍法
図

(2)茶葉の冷凍加工品のポイント
 ♦ 加工品を入手する場合の留意点
 ・衛生管理の徹底した原料業者の選定(茶加工場、冷凍食品加工会社)
 ・検査機関の受検したもの(残留農薬検査、成分分析、細菌検査)
 ・土壌分析(土壌改良剤、有機肥料、・・・)
 ・用途の応じた加工業者

 ◈食茶として茶を利用するポイント

 ♦ 茶葉の素材を、生茶葉、滲出液、粉末茶の3種類を組み合わせ調理する場合と単独で
  調理する方法がある。
1茶は、飾りではなくお茶の味わいが感じられる量を使い脇役にしないこと。
2生葉は、非常にデリケートなので必要量だけ小出しにして使い切ること。
3高熱の料理はでは葉色が変色するので、色を尊重したいときは温度との兼ね合いに
   注意すること。

 ♦ 創作料理の例
[和風料理] お茶葉懐石 
[洋風料理] お茶葉イタリアン、お茶葉カルボナーラ、緑茶ニョッキ、地魚のアクアパッツア緑茶
[中華料理] 海老のお茶蒸し、春巻き
[和菓子] お茶ゼリー、お茶葛餅 
[洋菓子] お茶チーズケーキ、お茶シフォンケーキ、お茶ロールケーキ
[調味料] ソース、お茶シロップ、お茶醤油、茶湯
[加工食品] 茶葉入りやりいかの塩辛、茶葉入りやりいかの糀漬け、茶葉入りかつおの佃煮

 
 ◈関連リンク
 
「茶大百科」/農文協

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