肥料原料の安定確保に向けた取組み

肥料原料の国際情勢

(1)世界的な人口増加や新興国の経済発展による食糧需要の増加から、世界の肥料需要も長期的に増加することが予想されています。一方、肥料の原料であるリン鉱石や加里は世界的に偏在しており、その生産輸出は一部の山元(鉱山会社)による寡占状態となっており、国際市況の高騰や資源争奪となるリスクが高い状況にあります。

肥料の国際市況推移

出典:全農調べ

(2)日本は、肥料の主原料であるリン酸・加里原料について、ほぼ全量を海外からの輸入に依存していますが、全農は、日本の全輸入量のうち、リン鉱石・リン安の約50%、塩化加里の約60%を自ら輸入しています。

肥料の海上輸送

(3)全農は、長年にわたる取引を通じ海外山元と関係構築をおこなっており、その関係を最大限生かしながら、日本国内における独占販売権の取得や長期契約の締結などにより海外肥料原料の安定確保に取り組んでいます。また、平成24年に中国のリン酸製造会社大手の瓮福(おうふく)集団が新設した瓮福紫金(おうふくしきん)化工股份有限公司(福建省上抗県)へ出資し、更なる安定確保の強化を図っています。

瓮福紫金全景

(4)全農が取り組んできた主要な肥料海外事業投資
 (1)リン鉱石の採掘事業(米国・フロリダ州) 1980~1989年 米国全農燐鉱(株)
 (2)化成肥料「アラジン」・リン安の開発輸入(ヨルダン国) 1992~2011年 日本・ヨルダン肥料(株)
 (3)球状塩化加里の開発・生産事業(カナダ・サスカチュワン州) 2000年~ 世界最大の加里生産会社PCS社との合弁
 (4)また、海外から肥料原料を輸送する際には、日本の船会社と長期傭船契約を締結することで、高品質の肥料原料を安定的に輸送してきています。

専用船 "JA シリーズ"の導入:
1970(昭和45)年 「第五全購連丸」 (56,200t/飯野海運)
1984(昭和59)年 「第一全農丸」 (64,379t/飯野海運)
1995(平成07)年 「JAレインボー」 (23,500t/東海商船)
1996(平成08)年 「JAサンライズ」 (28,500t/第一中央汽船)
1996(平成08)年 「JAアラジンドリーム」 (28,500t/飯野海運)
1999(平成11)年 「JAアラジンレインボー」 (31,600t/飯野海運)
2003(平成15)年 「JAアラジンドリーム2」 (28,600t/飯野海運)
2008(平成20)年 「JAフロンティア」 (32,000t/飯野海運)
2012(平成24)年 「JA全福」 (2,500t/飯野海運)