日本の食料を考える2013

シリーズ第6回 「食品表示について」

現在、日本の食品表示に係る制度では、加工食品の原料・原料の産地・製造場所など、正確な情報が記載されておりません。全農では、国に食品表示制度の是正を強くもとめるとともに、自主的な原料原産地表示に取り組んでいます。

私たち全農は、消費者の食の安全・安心に対する意識の高まりに応じ、加工食品への自主的な原料原産地表示に取り組んでいます。

食品表示の実態

●食品表示には、すべての情報が記載されていない

スーパーマーケットなどで売られているさまざまな加工食品。消費者はその商品を購入する際の目安として、いつ、どこで、どんな材料を使って、誰が作ったかを、食品表示から知ろうとします。

食品表示には、その食品に関わる全ての情報が記載されていると思っていませんか。しかし、現在の食品表示制度では、加工食品の原料・原料の産地・製造場所など、消費者が知りたい情報がすべて表示されているわけではないのです。

●加工食品の原料原産地表示の実態

農産物や畜産物、水産物などの生鮮食品は、JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)によって原産地名を表示しなければなりません。

しかし、加工食品では、原料の原産地表示が義務づけられているのは4品目と22食品群のみ(※別表参照)で、ほとんどの加工食品は、どこの国の原料で作られているか、知ることができません。さらに、缶詰・瓶詰・レトルトパウチ食品は、原産地に由来する原料の差異の影響を受けないという理由で、原産地表示義務の対象外になっているのです。

詳しくはこちら 「原料の原産地表示が義務づけられている4品目と22食品群」(PDF:208KB)

●「国産」なのに外国産、外国産なのに表示がなし

濃縮還元ジュースは、そのもととなる濃縮果汁が輸入品でも、水などで薄めた場所が日本というだけで「国産」と表示することが可能です。また、海外で下処理された豚肉を輸入し、国内で加工されたハム・ソーセージについては、原産国は日本となってしまい、原料原産地表示の義務はなく、豚肉調製品の関税は生肉より低いため、このような形での輸入が増えてきています。

焼き鳥や唐揚げなどにも同じことが起きています。輸入した生の冷凍鶏肉を国内で解凍して、調理・加熱したものには原産地の表示義務はありませんし、冷凍で製品輸入された味付けの焼き鳥であっても、国内で調理・加熱した場合、原産地の表示義務はなく、「国産」品として誤認される恐れがあります。

全農の取り組み

●食品表示制度の見直しを国に求めます

食品表示の実態で述べてきたように、現在、多くの加工食品は、原料原産地が表示されていないうえに、国産原料で製造されていると消費者に誤認させるようなものもあります。これは、消費者に正確な情報を提供していない点にくわえ、国内の生産者に対してフェアではないといった点で大きな問題があります。全農は、このような表示実態を是正し、公平公正な競争と秩序ある流通を確立するためにも、原料原産地表示の拡大を強く、国に求めていきます。

●加工食品への自主的な原料原産地表示に取り組んでいます

私たちの生命や健康を維持するものとして、食品には個人個人が必要とする情報が提供されることが求められています。とりわけ加工食品の主な原材料については、その素性を知りたいというのが消費者の強いニーズとなっています。

このようなニーズに応えるため、全農は自ら率先してすべての加工食品を対象とし、重量順に1位2位の主原料について、原料原産地を開示するためのルール「加工食品の原料原産表示に関わる自主基準」を25年2月に策定しました。全農および全農グループでは約1400の加工食品の取り扱いがありますが、原料に輸入品を使用する場合も含め、自主基準にもとづく表示への切換え作業を現在すすめているところです。

■加工食品の原料原産地表示に関わる自主基準(骨子)

(適用範囲)

  • 商品に本会名(社名に全農を含む)、または、本会が所有する商標表示する場合、および他社に使用許諾をする場合に適用する。

(表示基準)

  • 原則として全ての加工食品を原料原産地表示の対象とする。
  • 原材料に占める重量の割合が上位2位までの原材料を表示対象とする。
  • 商品名に原材料の名称を付した商品(冠商品)については、重量の割合に関わらず原産地を表示する。

全農の加工食品の原料原産地情報開示の詳細な内容はこちら

ADOBE READER

PDFファイルをご覧になるにはアドビシステムズ社より無償で配布されているAdobe Readerが必要です。お持ちでない場合は、左の"Get Adobe Reader"アイコンをクリックしてください。