中高年と牛乳

管理栄養士・ダイエットクリエイター   竹内 冨貴子 先生

牛乳と聞いて「太る」「子供のための飲み物」などという先入観を抱いている方も多いのでは? 生活習慣病が気になりはじめる年代の方々への“おとなの牛乳のススメ”を、様々なメディアでおなじみの管理栄養士・竹内冨貴子先生に伺いました。

「牛乳は生活習慣病によくない」は誤解

「(注1) 栄養素密度とは?」 エネルギー100kcalあたり、どれだけの栄養素を含んでいるかをあらわす数値です。[栄養素密度が高い食品=少ないエネルギーに沢山の栄養が含まれている食品]牛乳は、必要な栄養素はとりたいが、エネルギーは過剰にとりたくない現代人にぴったりの食品!

中高年~団塊世代は、基礎代謝の低下から若い頃と同じエネルギーの食事では太ってしまい、それが生活習慣病の引き金となる場合があります。よって「何をどれだけ食べればよいか」の知識を持った上で、食生活を楽しむ事が大切です。

「牛乳は太る」等マイナスの印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はその逆。牛乳はコップ1杯200cc(約138kcal※)で、カルシウム、ビタミンB2などの1日の摂取基準の20%程度が摂取できる栄養素密度(注1)の高い食品なのです。よって成長期はもとより、エネルギーの過剰摂取に注意したい世代の食品としても牛乳は向いているといえます。

※五訂増補日本食品標準成分表より算出

毎日1杯の牛乳からはじめよう

この世代の栄養状況のもう一つの特徴が、カルシウム不足です。カルシウムには、骨粗しょう症の予防は勿論、血圧降下作用やストレスに対する抵抗力をつける効果もあります。カルシウムを摂取するのに牛乳をお勧めする理由は、牛乳のカルシウムは吸収率が非常に高いからです。乳製品のみに含まれているカゼインというたんぱく質が分解されてできるCPP(※)がカルシウムの吸収を良くし、さらには他食品のミネラル類の吸収まで良くする働きを持つのです。

食に対する価値観は人それぞれ。手間をかけたくないという方もいらっしゃるでしょう。でも牛乳なら「買って飲むだけ」――いつでも手軽に、そして手軽だからずっと続けられる健康法なんですよ。冷蔵庫に牛乳を常備し、毎朝1杯の牛乳を飲むことから始めてはいかがですか? 

※カゼインホスホペプチド

<プロフィール>

たけうち・ふきこ/女子栄養大学栄養学部卒業。同大学栄養クリニック勤務を経て、カロニック・ダイエット・スタジオを設立。女子栄養短期大学講師、香川栄養専門学校講師等を務める傍ら、各メディアで活躍。著書も多数。

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