食材現地レポート 「活〆ビンチョウ」の巻

活〆ビンチョウ

今や全国どこに行っても知らない人はいないほどポピュラーな魚となった、ビンチョウマグロ。他のマグロ類に比べると胸ビレが長いのが特徴ですが、大きさは最大1メートル20センチ程で、マグロ類の中では小さい方です(重さは35kgくらいになります)。十数年前まではごく限られた地域だけで食され、一般的にはツナの缶詰の原料として使用されていました。最近は赤身のマグロより美味しいと言う人もいるビンチョウマグロを、JA食材宅配ではスライスやブロックでお届けしています。

消費が増えるとともに、原料の品質安定に苦労

焼津港では昔からビンチョウマグロの水揚げがあり、「トンボマグロ」と呼んで皆好んで食べていました。それを各地で食べるようになったのは、回転寿司のネタに登場してからです。食べてみると身は白っぽいが脂がのっていて、手頃な価格で美味しいことが認知され、徐々に全国に広まり、消費が伸びてきました。

ところが、消費が拡大するにしたがって水揚げ数量も増えると、脂の品質にバラツキが出てきたり、浜値が暴騰したりと、安定した原料確保が難しくなりました。そこで、数年前から国内物より多少安価で、品質の安定したカナダ産やアメリカ産の輸入が増えていきました。

水揚げ時の温度チェック、水揚げ風景、水揚げ時に色目や脂ののりをチェックする

新鮮さを大切に守りながら、素材のうま味を引き出す

静岡県の焼津港は、東沖冷凍ビンチョウマグロや冷凍カツオ、そして南方冷凍カツオの最大水揚げ地として有名です。株式会社カネセイ水産は、その焼津でアメリカ産のビンチョウマグロの加工・販売に取り組んで数年目になります。

JA食材宅配で使用するビンチョウマグロは、アメリカ西海岸の北沖水域で漁獲されたものです。釣り上げ直後に活〆と血抜き作業を行うため、うっ血や血栓がほとんどない状態になり、生ぐさみもなく、上品な脂が味わえます。また、船上で急速凍結することで鮮度が保たれ、水揚げ港で一時保管することなく、直接、超低温コンテナに積み込むことで、品質を保持した状態で加工場に届けられます。マグロやカツオなどは温度変化が直接品質劣化につながるので、超低温(マイナス40℃)での品質管理が大切なのです。

加工場では衛生管理に細心の注意を払い、新鮮さを守りながら、素材のうま味を十分に引き出す加工に心がけています。衛生設備・管理体制にはHACCPを取り入れて、安全性の確保に努めています。

株式会社カネセイ、工場内に運ばれたビンチョウマグロ、X線異物検査装置で製品を1点ずつチェックする

加工風景、規格重量にカット。カチカチに凍った状態でカットするので、木工作業をしているように見える

おすすめの食べ方

皮と血合いを除去していますので、刺身やすしネタとして、くせもなく淡泊なのに脂ののったビンチョウマグロは美味しいと、飛躍的に消費が伸びています。

ほかにも、マリネやカルパッチョにしたり、季節の野菜と和えてシーフードサラダなどにアレンジしても、美味しくお召し上がりいただけます。

また、家庭用冷蔵庫の冷凍室は、超低温ではありません。開け閉めが多く、長期間の品質保持が難しいので、お早めにお召し上がりください。

*商品内容およびパッケージについて、変更することがあります。