岐阜のくだもの

いちご

岐阜県におけるいちごは、主に冬春いちごとして11月~5月に、また標高が高く夏場でも栽培が可能な夏採りいちごは6月~9月に出荷されています。
県内の栽培品種としては、岐阜県のオリジナル品種「濃姫」「美濃娘」が中心に栽培されています。また、平成28年1月に新たに新品種「華かがり」が発表され、岐阜県のオリジナル品種は3品種となりました。
出荷先としては、中京地区、北陸地区で多く販売されています。

土耕栽培

ハウスの中に高い畝をつくり、マルチを張った状態で栽培します。マルチの下にチューブが通っていて、水や肥料を供給します。マルチは土の保湿や保温、雑草防止、果実を土につけない等の役割があります。生産者は低い姿勢で作業するので、腰や膝に負担がかかります。

高設ベンチ栽培

立った姿勢で作業できるようにベンチの上で栽培します。椰子の実の繊維を土代わりにいちごを植え、コンピューター制御で水や肥料を与え育てます。費用はかかりますが、作業が楽なことといちごの生育に合わせた管理ができることが特徴です。

岐阜県のオリジナル品種

品種
濃姫
大粒で食味の良い「アイベリー」に、果形と食味のよい「女峰」を交配して誕生。平成10年に種苗登録された。
特徴
  • 果実は大粒で中の果肉まで赤い。
  • 果形はやや長めの円錐形。
  • 果肉は芳醇な香りとともに、甘くやわらかい。
  • 織田信長の正室「濃姫」にちなんで名づけられた。
品種
美濃娘
「女峰」×「宝交早生」系統と「とよのか」×「濃姫」系統をさらに交配して誕生し、平成19年に種苗登録された。
特徴
  • 果皮は種まで赤くなり、つやの良い明るい赤色が映える。
  • 果形はやや短めの円錐形で、果肉は白い。
  • 果実は硬めで食感よく、また日持ちに優れる。
  • 程よい酸味と糖度のバランスがとても良い
品種
華かがり
「とよのか・女峰・宝交早生」の交配から生まれた有望系統と「美濃娘」をさらに交配して誕生し、平成27年に種苗登録申請がされた新品種。
特徴
  • 非常に大果に育ち、果形も美しい円錐形に揃う。
  • 中の果実は淡紅を含む白色。
  • 果実は酸味が少なく、ジューシーで甘い。
  • 水面を華やかに照らす長良川鵜飼いの「かがり」火のような色合いから命名された。