にしの風2021年7月号
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 私が育てている中生品種「ターザン」は、火を通すことで甘みがたっぷり出てくるので、じっくり煮込んで食べていただきたいです。また、「ターザン」は比較的高さがある品種なので、平べったいと新玉ねぎのような扁平玉ねぎになってしまいます。そのため、購入するときには高さがあって形状(見た目)がいいものを選んでいただきたいですね。今年もいっぱい採れたばい!収穫して10日ほどの玉ねぎ力が必要な作業です壁がない風通しのいい小屋で貯蔵奥様と協力して行います煮物に適した品種「ターザン」1年かけて大切に作る玉ねぎ平戸地区たまねぎ部会の強み他の産地に負けない気持ちで 玉ねぎは1年に1度しか採れません。9月から作付けを行い、2か月間の育苗期間を経て11月下旬~12月に圃場へ植え付けます。年が明け、5月下旬から6月上旬の短期間で収穫し、貯蔵。出荷は7月中旬から行い、10月頃に終了します。 今年は梅雨入りが早かったので、5月25日から10日間という例年より大変短い期間で収穫しました。雨が降ると何日も圃場に入れず、もし作業ができたとしても機械を入れられず、収穫した玉ねぎを運ぶときには足を取られてしまいます。 平戸地区たまねぎ部会には約40人の部会員がいて、全員が自宅で選果・出荷をしています。根っこと茎を切り、粗皮をはいで、決められたサイズに合わせて箱詰めを行っています。一つひとつ手で選別しているので、傷んでいるものもすぐに発見できます。平戸地区に玉ねぎの選果場はありませんが、裏を返すと丁寧な出荷ができるところが特徴であり強みです。 個人選果ですので、平戸の玉ねぎとして一定のレベルを保てるよう、部会では定期的に協議会を開催し、いろいろな形の玉ねぎを持ち寄って話し合い、出荷基準などを徹底的に管理しています。また、早い時期に出荷することで競合(他の産地)が少なくなるので、基本的に9月中旬から10月の出荷を目標としています。目標の時期に出荷できるよう、栽培から出荷まで計画的なスケジュール管理を行っています。 品質では他の産地に負けない気持ちです。昔ながらの平戸の風土に合った、伝統的な技術で作る「吊り玉」を多くの方に知っていただくことを目標に、これからも頑張ります!5にしの風

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