にしの風 2022年7月号
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吊り玉と転がし玉ねぎ1年間玉ねぎと向かい合う試行錯誤しながら管理するふるさとに貢献できる農家に私が作っている玉ねぎの品種は「ターザン」。玉ねぎの王様とも言われています。スライスして生でも食べられるので、様々な料理に向いています。私のおすすめの食べ方は玉ねぎステーキです。約1〜2㌢に切った玉ねぎに塩コショウを振り、炭火やホットプレートでじっくりと焼いて食べてみてください。平戸地区には収穫後に吊るして乾燥させる「吊るし玉ねぎ(吊り玉)」と畑に転がしたまま乾燥させて出荷させる方法(私たちは転がし玉ねぎと呼んでいます)があります。昨年まで吊り玉を出荷していましたが、今年は転がし玉ねぎをメインで栽培し、5月下旬に収穫・出荷を終えました。平戸地区玉ねぎ部会では吊り玉を含めると8月末頃まで出荷しています。主な出荷先は、吊り玉は長崎と福岡、転がし玉ねぎは佐世保がメインですが、ゆくゆくはオンラインや地元の直売所にも販売していきたいです。私が作る玉ねぎは、昨年9月に種を     5まき、発芽した苗を12月上旬に畑へ定植し、5月下旬に収穫します。狭いところで苗を作り、大きな畑に定植する、ということです。定植後は観察し、必要に応じて肥料を与えたり、消毒を行ったりするなど、休みなく玉ねぎと向かい合っています。実家は以前から玉ねぎだけでなく小麦も栽培しているので、収穫時期がかぶる5月頃は繁忙期を迎えます。玉ねぎは重量作物なので収穫時期は腰が痛くなってしまいます。しかし、それ以上に大変なことは、病気「べと病」の発生です。父からは感染してしまうと感染が止まらず、消毒が追い付かないので、早めに対処することが大切だと教わっています。大変なことはありますが、父と一緒に試行錯誤しながら管理しています。玉ねぎや小麦だけでなく、今以上に多くの種類の農産物を作り、規模を大きくしていきたいです。また、少子高齢化に伴い平戸の人口も減少し、利用されていない田んぼが多くあります。将来的には田んぼを活用できるようなしくみを作り、ふるさと・平戸に貢献できる農家になりたいです!ずっしりとした重みのある玉ねぎ吉田さんおすすめの玉ねぎステーキ「立派な玉ねぎができました」と吉田さん壁一面に吊られた玉ねぎ

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