5チャンピオン牛を育てる親子2代の思い牛と向き合う日々誇りある出荷とこれからの目標今年の長崎和牛枝肉共励会で、見事グランドチャンピオンに輝いた岳下さんは親子2代で肥育農家を営み、いい牛を育てることだけを考えて日々牛の飼育をしています。今回受賞した牛は約2年間かけて育てた1頭で、長く育てることで黒毛和牛の良さをしっかり引き出せると話します。期間が長い分、回転は悪くなりリスクも増えますが、「その分いいものができる」と信念を持っています。買い付けは繁殖農家から競りで行い、息子さんとお互いにいい牛を買って育てようという同じ目標を持って、親子で信頼し合い経営しています。牛は話せないから気づいてあげることを大切にし、寒くないか、暑くないか、ストレスはないかなど、1日8回から9回の見回りで、牛舎のすべての牛を確認します。900㌔近い牛がくぼみにはまり起き上がれなくなることもあるため、目と感で異変を察知できるようにしています。また牛舎では30年以上、リラックスできるようにと動物向けの音楽を24時間流し続けています。他にも牛がストレス軽減のために体をこすれるようにタイヤを設置しています。エサやりは朝と夕の1日2回行い、わらも自らトラックで調達に出かけるなど、牛への配慮は細部にまで及びます。 「いい牛に巡り会えただけでありがたい。黒毛和牛、日本の和牛を世界に誇れるものにしていくには、日々の管理が大事」と語る岳下さん。最後に今後の目標を尋ねると、「現状維持ができるよう、今の飼育管理のスタイルを崩さず、1頭1頭、1日1日を大事にして、出荷していきたい」と話しました。そして、「牛はもう家族と同じ。ここにいて幸せと思ってほしい」と優しく語り、牛への深い愛情が感じられました。牛舎での作業の様子エサを食べる子牛牛舎へ搬入される子牛
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