バンカーシートを導入するまでは、毎年10月下旬からハダニが発生してしまい、化学農薬を連続して散布したり、チリカブリダニを多用(最大5回)したりしていました。ですが、最近のハダニ防除は、ハダニの発生動向に合わせて、ミヤコバンカー(2回)、化学農薬(2回)のプログラムで完了です。
このプログラムを3年実施していますが、収穫終盤までハダニの増殖を抑えることができ、とても満足しています。なお、1回目のミヤコバンカー設置後、2か月後にはグレーシア乳剤を散布するので、ハダニだけでなくカブリダニもいなくなってしまいますが、このタイミングでハダニゼロの状態にしておくことが、作期後半までハダニの増殖を抑えることに貢献していると思います。
育苗期の薬剤散布は、鉄砲ノズルを利用して、1~1.5MPaの散布圧で10a当たり300Lを90分で作業しますが、葉裏にかかるようにノズルを下から上に動かして丁寧に作業を進めます。散布圧が高い場合は、作業時間が短縮できますが、防除効果が十分に得られず、結果的に散布回数が多くなってしまう可能性もあります。 薬剤散布は、回数よりも1回の散布を丁寧にする事を心掛けています。
丁寧な薬剤散布と新しい防除プログラムの導入で
ハダニの増殖を抑える
イチゴ生産者
箱崎 庄一さん 箱崎 雅江さん
(福島県いわき市)

導入防除プログラム
- ・4月下旬:ミヤコバンカー(1回目)親株に設置
- ・6月下旬:グレーシア乳剤を散布
- ・10月:ダニオーテフロアブルを散布
- ・10月下旬〜11月上旬:ミヤコバンカー(2回目)を本圃に設置