幅広いあぶらな科作物に登録のある農薬です。
既存剤抵抗性害虫にも有効な農薬です。


-
新規の作用性
ジクロロメゾチアズは園芸剤として初めてIRAC分類:4Eに区分されました。 -
問題害虫へ高い効果
既存剤に抵抗性を獲得したコナガを含むチョウ目害虫、キスジノミハムシに対して高い活性を示します。 -
高い安全性
哺乳類・ミツバチ・天敵への安全性が高い薬剤ですので、安心してご使用いただけます。 -
作物群で登録
結球あぶらな科葉菜類、はなやさい類、非結球あぶらな科葉菜類、レタス類の登録を有するため、マイナー作物にも使用可能です。
-
新規の作用性
ジクロロメゾチアズは園芸剤として初めてIRAC分類:4Eに区分されました。 -
安全性が高い
哺乳類・ミツバチ・天敵への安全性が高い薬剤ですので、安心してご使用いただけます。 -
問題害虫へ高い効果
既存剤に抵抗性を獲得したコナガを含むチョウ目害虫、キスジノミハムシに対して高い活性を示します。 -
「類」登録を有する
結球あぶらな科葉菜類、はなやさい類、非結球あぶらな科葉菜類、レタス類の登録を有するため、マイナー作物にも使用可能です。
ブロッコリー、作物群内での作物間の交配
プンタレッラ、レタス
ジクロロメゾチアズの作用機作
新しい殺虫成分「ジクロロメゾチアズ」が
害虫の神経細胞に作用!※
園芸用殺虫剤で初めての作用機作!
※ジクロロメゾチアズはアセチルコリン受容体に結合してネオニコチノイド系殺虫剤(IRAC:4A)
とは反対にチャネルを閉じさせて害虫に麻痺症状を引き起こします。


ジクロロメゾチアズ
【IRAC】4E:ニコチン性アセチルコリン
受容体競合的モジュレーター


効果発現の様子
●フィールドマストフロアブルの効果発現の様子(ハスモンヨトウ)
死に至るまでは少し時間がかかるが、速やかに動きを止める


各薬剤に浸漬した人工飼料をハスモンヨトウ5齢幼虫(感受性)に与え一定時間ごとに撮影
●効果発現速度(コナガ)
放虫5~6時間後には異常+死虫率が100%に達し、効果発現が早い


供試作物:キャベツ
対象害虫:コナガ3齢幼虫(感受性)
試験期間:9月17日~21日
試験区:1区10頭、3反復
調査日:所定経過時間ごとに調査
処理方法:リーフディスクを所定濃度の薬液に1分間
浸漬(展着剤加用)、風乾後にコナガを放虫
2024年 JA全農 営農・技術センター(社内試験)
試験結果
コナガの幼虫全ステージに対して高い活性を有する


●コナガ生育ステージ別効果
生育ステージ | 適用性 |
LC50値 常用濃度:4000倍 46ppm |
|
---|---|---|---|
卵 | × | >46ppm | |
幼虫 | 1齢 | ○ | 0.013ppm |
2齢 | ○ | 0.042ppm | |
3齢 | ○ | 0.057ppm | |
4齢 | ○ | 0.163ppm | |
成虫 | × | >46ppm |
【卵】
対象害虫: | コナガ卵(感受性) |
処理方法: | 採卵したダイコン葉を卵ごと所定濃度の薬液 に10秒間浸漬(展着剤加用) |
調査方法: | 剤処理4日後に未孵化卵数を調査 |
試験区: | 1区55個、1反復 |
【幼虫】
対象害虫: | コナガ幼虫(感受性) |
処理方法: | キャベツのリーフディスクを所定濃度の薬液 に1分間浸漬(展着剤加用)、 風乾後にコナガ幼虫を放虫 |
調査方法: | 放虫3日後に補正死虫率を調査 |
試験区: | 1区10頭、3反復 |
【成虫】
対象害虫: | コナガ成虫(感受性) |
処理方法: | 所定濃度の薬液(展着剤加用)を成虫に十分 付着するように直接散布 |
調査方法: | 薬剤処理2日後に補正死虫率を調査 |
試験区: | 1区8~10頭、3反復 |
2021~2024年 JA全農 営農・技術センター(社内試験)
●既存剤抵抗性個体群・食害の様子
(24時間経過後)
野外個体群に対して速やかに食害を抑えた


供試作物: | キャベツ |
対象害虫: | コナガ4齢幼虫 (野外採集個体群、無処理のみ感受性) |
調査日: | 放虫24時間後に撮影 |
処理方法: | リーフディスクを所定濃度の 薬液に1分間浸漬(展着剤加用)、 風乾後にコナガを放虫 |
2024年 JA全農 営農・技術センター(社内試験)
●既存剤抵抗性コナガに対する効果
野外個体群に対して高い防除効果を示した


供試作物: | ブロッコリー(ピクセル) |
対象害虫: | コナガ成虫(野外採集個体群) |
発生状況: | 少~甚発生(放虫) |
試験区: | 1区2.4㎡ 2または3反復 |
定植日: | 4月18日 |
放虫日: | 4月26日および4月30日 |
調査日: | 散布直前、散布5、8、13、19、25日後 |
処理方法: | 5月2日に散布液量108ℓ/10aで各薬剤を散布 |
密度指数: | (処理区虫数/処理区株数)/ (無処理区虫数/無処理区株数)×100 |
2024年 JA全農 営農・技術センター(社内試験)
●コナガ3齢幼虫の感受性
各地の個体群に対しても 安定して高い活性を示した
採集年 | 採集地 | フィールドマストフロアブル | ||
4,000倍 (常用濃度) |
40,000倍 (1/10濃度) |
400,000倍 (1/100濃度) |
||
感受性 | 大阪府 | ◎ | ◎ | ◎ |
2017 | 鹿児島県 | ◎ | ◎ | ◎ |
群馬県a | ◎ | ◎ | ◎ | |
2020 | 群馬県b | ◎ | ◎ | ◎ |
群馬県c | ◎ | ◎ | ◎ | |
神奈川県 | ◎ | ◎ | ◎ | |
2021 | 福岡県 | ◎ | ◎ | ◎ |
愛知県a | ◎ | ◎ | ◎ | |
愛知県b | ◎ | ◎ | ○ | |
2022 | 群馬県d | ◎ | ◎ | ◎ |
2024 | 群馬県e | ◎ | ◎ | ○ |
◎:補正死虫率90%以上 ○:補正死虫率60~89%
△:補正死虫率30~59% ×:補正死虫率30%以下
JA全農 営農・技術センター(社内試験)
キスジノミハムシの成虫に対して高い活性を有する


●キスジノミハムシ生育ステージ別効果
生育ステージ | 適用性 |
LC50値 常用濃度:4000倍 46ppm |
---|---|---|
卵 | - | - |
幼虫 | - | - |
成虫 | ○ | 0.057ppm |
※キスジノミハムシの卵、
幼虫は地中に存在するため効果は未検証。
供試作物: | だいこん |
対象害虫: | キスジノミハムシ成虫 |
処理方法: | だいこんの葉を所定濃度の薬液に 1分間浸漬(展着剤加用)、 風乾後にキスジノミハムシを放虫 |
試験期間: | 3月11日~16日 |
試験区: | 1区7頭、3反復 |
調査日: | 放虫5日後 |
2020年 JA全農 営農・技術センター(社内試験)
●だいこん
野外での多発生条件下においても、だいこんの根部被害を低く抑えた




供試作物 | :だいこん(夏つかさ) |
対象害虫 | :キスジノミハムシ(多発生) |
試験区 | :1区125株、3連制 |
播種日 | :6月17日 |
処理時期 | :6月26日、7月3日 |
調査日 | :2回目散布7、14、22日後 |
被害度 | :無;食害なし 少;根部食害面積 <1% 中;根部食害面積 2~4% 多;根部食害面積 5~10% 甚;根部食害面積 11%< 被害度=(少の本数+中の本数×2+多の本数×3+甚の本数×4)/ (調査本数×4)×100 |
その他 薬剤処理 |
:フォース粒剤4kg/10a(6月17日・播種時)、 エルサン乳剤1000倍(7月16日) |
2024年 青森県産業技術センター野菜研究所(県植防委託試験)
●かぶ
対照剤区でも被害度が大きい厳しい条件下においても、かぶの根部被害を低く抑えた




供試作物: | かぶ(耐病ひかり) |
対象害虫: | キスジノミハムシ(放虫) |
試験区: | 1区1株、3反復 |
播種日: | 1月13日 |
薬剤散布日: | 2月16日 |
調査日: | 放虫30日後 |
被害度: |
無;食害なし 少;根部食害面積 <10% 中;根部食害面積 10~30% 多;根部食害面積 30~50% 甚;根部食害面積 50%< 被害度=(少の本数+中の本数×2+多の本数×3+甚の本数×4)/ (調査本数×4)×100 |
2021年 JA全農 営農・技術センター(社内試験)
●殺虫スペクトラム
チョウ目・キスジノミハムシ・ハエ目等に活性が高い
目 | 害虫種 | 効果 |
チョウ目 | コナガ | ◎ |
ハスモンヨトウ | ◎ | |
イモコガ | ◎ | |
イラクサギンウワバ | ○ | |
ヨトウムシ | ○ | |
シロイチモジヨトウ | ○~△ | |
アオムシ | ○※ | |
タマナギンウワバ | ○※ | |
ハイマダラノメイガ | ○※ | |
チャノコカクモンハマキ | ○※ | |
ナカジロシタバ | ○※ | |
マメシンクイガ | ○※ | |
オオタバコガ | × | |
コウチュウ目 | キスジノミハムシ | ◎ |
ヨツモンカメノコハムシ | ○※ | |
ダイコンハムシ | ○※ | |
カメノコハムシ | ○※ | |
テンサイトビハムシ | ○※ | |
ゴマダラカミキリ | △ |
目 | 害虫種 | 効果 |
ハエ目 | トマトハモグリバエ | ◎ |
ナモグリバエ | ○※ | |
ネギハモグリバエ | ○※ | |
ハチ目 | カブラハバチ | ○※ |
ダニ目 | ナミハダニ | × |
カンザワハダニ | × | |
カメムシ目 | モモアカアブラムシ | △ |
ワタアブラムシ | △ | |
タバココナジラミ | × | |
トゲシラホシカメムシ | × | |
フジコナカイガラムシ | × | |
アザミウマ目 | ミカンキイロアザミウマ | × |
ミナミキイロアザミウマ | × | |
ネギアザミウマ | × |
目 | 害虫種 | 効果 |
チョウ目 | コナガ | ◎ |
ハスモンヨトウ | ◎ | |
イモコガ | ◎ | |
イラクサギンウワバ | ○ | |
ヨトウムシ | ○ | |
シロイチモジヨトウ | ○~△ | |
アオムシ | ○※ | |
タマナギンウワバ | ○※ | |
ハイマダラノメイガ | ○※ | |
チャノコカクモンハマキ | ○※ | |
ナカジロシタバ | ○※ | |
マメシンクイガ | ○※ | |
オオタバコガ | × | |
コウチュウ目 | キスジノミハムシ | ◎ |
ヨツモンカメノコハムシ | ○※ | |
ダイコンハムシ | ○※ | |
カメノコハムシ | ○※ | |
テンサイトビハムシ | ○※ | |
ゴマダラカミキリ | △ | |
ハエ目 | トマトハモグリバエ | ◎ |
ナモグリバエ | ○※ | |
ネギハモグリバエ | ○※ | |
ハチ目 | カブラハバチ | ○※ |
ダニ目 | ナミハダニ | × |
カンザワハダニ | × | |
カメムシ目 | モモアカアブラムシ | △ |
ワタアブラムシ | △ | |
タバココナジラミ | × | |
トゲシラホシカメムシ | × | |
フジコナカイガラムシ | × | |
アザミウマ目 | ミカンキイロアザミウマ | × |
ミナミキイロアザミウマ | × | |
ネギアザミウマ | × |
◎ | 常用濃度の1/100まで補正死虫率80%以上 |
○ | 常用濃度の1/10まで補正死虫率80%以上 |
△ | 常用濃度で補正死虫率80%以上 |
× | 常用濃度でも補正死虫率80%未満 |
○※ | 日植防委託試験等で効果が確認されている害虫種 |
常用濃度:4,000倍 全農基礎活性試験による 農薬登録済みの害虫以外も含む
日植防委託試験成績まとめ
全国の試験地において各害虫に対し高い防除効果が認められた

