「星空舞」 誕生物語

生産者が困らないように、役に立つ品種を作りたい

星空舞の開発には、30年もの歳月を費やしました。農家に生まれ、家族が天候に左右され、苦労している様子を見ながら育った開発担当者は、「天候に恵まれない年でも、倒伏や病気に強く、美味しさを損なわない、生産者や消費者に喜ばれる品種を作りたい」という思いが星空舞の誕生に繋がりました。

開発担当者 鳥取県農業試験場

橋本俊司室長

良食味品種の系譜を残すことへのこだわり

通常の品種育成は両親を選んで一回だけ交配する方法が主流です。しかし、「倒伏や病気に強く味の良い品種」はなかなか生まれないという課題がありました。そこで、病気に強い遺伝子を持つ「ササニシキBL1号」を母親、「コシヒカリ」の系譜である良食味の「ゆめそらら」を父親として交配。その子供に「ゆめそらら」を、さらにその子供に「ゆめそらら」をと、5年かけて同じ父親を交配する“戻し交配育種”という方法で品種改良を行い、障害に強く味の良い品種が生まれました。

「星空舞」 名前の由来

そうして誕生したお米「鳥系93号」は、見た目が透き通っており、星取県から生まれた「星のように輝くお米」であることから「星空舞」と命名されました。

星取県とは…鳥取県では、環境省が実施した全国星空継続観察で何度も日本一に輝き、どの市町村からも天の川が見えるなど、県内全域にわたって美しい星空を観察できることから、「星取県」を名乗り、星空の保全や星空を活用した地域振興に取り組んでいます。

「星空舞」の特徴

冷めても食感が
変わらず美味しい

粒感があり
はね返る食感

ご飯のツヤが際立つ
美しい炊き上がり

夏期の高温に強く
玄米等級が優れている

倒れにくく
いもち病に
かかりにくい

収穫期は
「コシヒカリ」と
「きぬむすめ」の中間