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2017年11月27日
畜産部 畜産課


常陸大宮哺育育成センター和牛繁殖事業 第1号牛が誕生
和子牛生産強化グランドデザイン事業化


JA全農いばらき哺育センター(常陸大宮市)で11月20日、和牛繁殖事業の第1号牛が誕生しました。
昨年度、県と畜産関係団体が策定した「茨城県和子牛生産体制強化(グランドデザイン)」に基づき、JA全農いばらきは和牛繁殖事業を開始しました。今後8頭の受胎も確認しており、2020年3月末までに延べ100頭の生産、上場を計画しています。

本年度から本格的に始動した繁殖事業は、県内の和子牛生産頭数の減少や子牛相場の高騰が肥育農家経営を圧迫するなどの情勢認識から、 同哺育センターで出生した和子牛を県内の生産者へ安定的に供給し、「常陸牛」をはじめとする県内和牛の増頭を図ることを目的としています。

JAグループでは、全国でも同様の事業を開始し、和子牛出生頭数は回復傾向にありますが、素牛の価格は依然として高止まりしており、肥育経営への影響が続いています。
当県本部は3月、同哺育センターに簡易繁殖牛舎を3棟新設しました。専任課長を配置するとともに、分娩・発情発見をメールで通知するシステムや、タブレット端末で牛を24時間監視するカメラを導入するなど生産管理体制を整えました。

あわせて県内の契約酪農家から、ET受精卵により出生した2ヶ月齢までの和子牛を、同哺育センターにて引き取る「ET和子牛契約生産事業」も重点的に実施、約10ヶ月齢まで飼養管理し、 JA全農いばらきが運営する家畜市場から県内の肥育生産者へ安定供給する仕組みを構築します。

同家畜市場の子牛上場頭数は、11月現在で前年比97.3%と前年度より減少しています。 県内では、繁殖農家の廃業や一貫経営農場の出生頭数の増頭により、和子牛が市場に出回らず上場頭数が伸び悩んでいますが、当県本部では、県内生産者や関係団体、県と連携を図り、 県内和牛の繁殖基盤強化と和牛の安定的な供給の実現に向け、事業拡大を目指します。

画像1

出産直後寄り添う和子牛と母牛