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リリース

2015年11月05日

全国農業協同組合連合会(JA全農)

肥料の回収および農産物への対応について

本会が、太平物産株式会社(本社秋田市、佐々木勝美代表取締役社長、以下同社)から購入し、「JAマーク」「全農マーク」を付してJAをとおして生産者に供給した肥料について、同社がチラシや肥料袋に明示している原料や配合割合と異なる内容の肥料が多数存在することが明らかになりました。具体的には、①肥料の成分が不足している、②記載されていない原料を使用している、③有機原料の割合が少ないといった3点の問題が見つかりました。

 

これは、本会が10月6日に水稲用肥料の銘柄開発のため、同社の肥料1銘柄を分析したところ、肥料の成分が不足していることを発見し、直ちに立ち入り調査をするとともに、入手可能な同社の製造指示書をすべて検証したところ、複数の銘柄で上記3点の問題を確認しました。このため、10月20日から同社の全製品の製造・出荷を停止しました。さらに調査をすすめたところ、約9割の銘柄で同様の問題を確認したため、同社の製品全てを回収し、同社以外で製造した代替品の供給を始めております。同社の肥料の供給対象は、青森、岩手、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、千葉、山梨、長野の合計11県です。 生産者、JAの信頼を損ない、多大なご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

 

あわせて、同社の肥料は、約7割(783銘柄のうち597銘柄)が有機入り複合肥料であり、その一部が「特別栽培農産物」、「有機農産物」等の栽培に使用されている実態があることが判りました。同社の肥料を使用して栽培した農産物を「特別栽培農産物」の表示をして販売した場合は「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」に適合しない可能性が、「有機農産物」の表示をして販売した場合はJAS規格に適合しない可能性があります。このため、生産者・JAの皆様には、同社の肥料を使用して栽培した農産物は、「特別栽培農産物」、「有機農産物」等として表示せず、慣行栽培農産物として出荷・販売していただくようお願いをしているところです。すでに出荷済の農産物についても、慣行栽培農産物としての販売への切り替え、もしくは、回収等についてお取引先様と協議をすすめています。 消費者・生産者・お取引先・JAの皆様にご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、特別栽培農産物や有機農産物に対する消費者の皆様からの信頼を損なったことについて深くお詫び申し上げます。

 

本会は、このことによって発生した損害等については補償を含め、誠意をもって対応させていただきます。

なお、同社が使用している原料は、通常の肥料製造に使用されているものであることから、同社の肥料を使用して栽培した農産物の安全性には問題はないと認識しています。

1. 経過

(1) 10月6日に本会営農・技術センターにおいて肥料の保証成分不足を発見して以降の調査で、同社の全4工場(青森・秋田・関東[茨城]・渋川[群馬])で製造されている783銘柄のうち、調査可能な726銘柄全てを確認しました。その結果、678銘柄がチラシや肥料袋に明示している内容と異なる製造設計にもとづき製造されていることが確認されました。
(2) 本会は同社全4工場の製造状況を確認し、主力3工場は10月20日から、残る1工場においても10月28日に製造および出荷を停止させました。
(3) 本会は10月20日から代替肥料の供給を行うとともに、出荷された肥料については、10月28日から回収等を行っております。

2. 当面の対応

(1) 本会と取引のある全肥料メーカー(248社)に対し、肥料品質管理実態に関する調査票を送付し、11月6日までの回答を求めています。
(2) 上記回答と本会の情報を元に優先順位を定めて、工場への立入調査を求めていきますが、まずは同社と同様に有機肥料原料を使用して肥料を製造しているメーカー37社(67工場)について立入調査を実施することを決定しており、現在、同社の代替品を供給しているメーカーについては立入調査を終了しています。
(3) 上記(1)、(2)により同様の事案が確認された場合には、直ちに出荷停止、回収等の適切な措置をとります。

3. 原因の究明

(1) 本件の発生原因については、本会として10月30日に外部の弁護士を含む調査チームを設置して、調査を開始いたしました。
(2) 現時点までの調査では、同社のすべての工場において、製造しやすさを優先する目的などで、工場長の指示により、意図的に、チラシや肥料袋に明示している内容と異なる製造指示書にもとづく製造が長期間行われていたことが判明しました。
(3) 詳細については、今後、調査チームが解明に努めます。

4. 肥料品質管理の強化

今回の問題を深刻に受け止め、実態調査、立入調査、調査チームの原因究明の結果などをふまえ、以下の視点で肥料の品質管理を強化します。

(1) 肥料メーカーが具備すべき品質管理態勢基準を策定し、要請します。
(2) 本会がメーカーの品質管理態勢を定期的に評価し、必要に応じて工場立入調査等を実施する体制を構築します。
(3) そのため本会の品質管理態勢を強化します。

                                                                       以上

※1 特別栽培農産物:「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」にもとづき、その農産物が生産された地域の慣行レベル(各地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況)に比べて、節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下、で栽培された農産物。

※2 有機農産物:有機農産物のJAS規格にもとづき、化学的に合成された肥料及び農薬を避けることを基本として、播種または植付け前2年以上(多年生作物にあっては、最初の収穫前3年以上)の間、堆肥等による土づくりを行ったほ場において生産された農産物。

※3 慣行栽培農産物:各地域において一般的に行われている方法によって、栽培された農産物で「特別栽培農産物」、「有機農産物」等の表示をしないもの。

肥料回収および農産物への対応について(第2報)~太平物産㈱が製造した肥料銘柄名の発表について~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/212624.html
肥料回収および農産物への対応について(第3報)~一般のお客様用お問合せ窓口設置について~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/212890.html
肥料回収および農産物への対応について(第4報)~太平物産㈱が製造した肥料銘柄リストの訂正について~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/215459.html
肥料の回収および農産物への対応について(第5報)~太平物産(株)製造肥料の窒素全量および化学肥料・有機由来窒素量~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/221680.html)
肥料の回収および農産物への対応について(第6報)~旭肥料株式会社および相模肥糧株式会社の調査結果について~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/229627.html
肥料の回収および農産物への対応について(第7報)~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/233809.html
肥料の回収および農産物への対応について(第8報)~肥料の窒素全量および化学肥料・有機由来窒素量~(http://www.zennoh.or.jp/press/release/2015/238261.html

                                                     

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