令和2年1~3月期の配合飼料供給価格について

令和2年1~3月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和元年10~12月期に対し、全国全畜種総平均トンあたり約700円値上げすることを決定しました。
なお、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なります。

飼料情勢は以下のとおりです。

飼料穀物

とうもろこしのシカゴ定期は、9月には380セント/ブッシェル前後で推移していたが、9月30日に米国農務省が発表した米国産とうもろこしの四半期在庫が市場予想を下回ったことなどから400セント/ブッシェル前後まで値上がりした。その後、米国産地の天候改善により遅れていた収穫が進むとの期待感から軟調な展開となり、現在は380セント/ブッシェル前後となっている。
今後は、生育期に入る南米産地の天候が注目されるが、作柄が確定するまでは底堅く推移することが見込まれる。

大豆粕

大豆粕のシカゴ定期は、9月には320ドル/トン前後で推移していたが、米中貿易協議が進展するとの期待感や、9月30日に米国農務省が発表した米国産大豆の四半期在庫が市場予想を下回ったことなどから堅調な展開となり、340ドル/トン前後で推移した。その後、米中貿易協定の最終合意に対する不透明感から軟化し、現在は330ドル/トン前後となっている。
国内大豆粕価格は、シカゴ定期の値上がりおよび為替の円安などにより、値上がりが見込まれる。

海上運賃

米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、8月には50ドル/トン台前半であったが、南米産とうもろこしの輸出の本格化に加え、令和2年1月からの排出ガス規制強化に伴う燃料コストなどの上昇により、9月には60ドル/トン近くまで値上がりした。その後、輸送需要が一段落し、現在は50ドル/トン台前半で推移している。
今後は、排出ガス規制対応のため、設備の導入工事に入る船が増加し、船腹需給が引き締まることが予想されているため、海上運賃は底堅く推移すると見込まれる。

外国為替

外国為替は、9月上旬には106円台で推移していたが、米中貿易協議が進展するとの期待感や、米国の経済指標が良好であること、米国金利の追加利下げ観測が後退したことなどから円安が進み、現在は109円前後で推移している。
今後は、米中貿易摩擦が長期化する可能性があるものの、米国経済が好調なことから、相場は現行水準で推移するものと見込まれる。

以上から、外国為替の円安などによりとうもろこし・大豆粕価格が値上がりすることから、令和2年1~3月期の配合飼料価格は前期に比べ値上げとなる。