生産者紹介 ― 05
株式会社広島ポーク
【生産品目】 耕畜連携 お米(マイ)ポーク
飼料用のお米を配合した飼料で肉豚を育てることで、飼料の自給率向上や耕作放棄地の抑制に寄与しています。
Profile
株式会社広島ポークは、広島県三次市の肉豚農場で、飼料用のお米を飼料に配合して豚を育てています。また、農場は健康な豚を育てるための厳しい基準が定められている「SPF豚農場」に認められています。
今回は、農場の運営を担当されている小島さんにお話を伺いました。
株式会社広島ポーク
小島 将洋さん
広島ポークでは、農場の立ち上げ当初、2014年に出荷した豚から、国産のお米を配合した飼料を使うことで、「耕畜連携」に取り組まれています。
お米を使用することで、輸入が主な飼料原料であるトウモロコシの使用割合を減らすことができ、飼料の国内自給率を高めています
また、飼料用のお米の需要を生み出すことで、お米の作付けを維持することができるため、年々増加傾向にある「耕作放棄地」の発生を抑制することにもつながります。
田んぼをはじめとした農地には、景観をよくするだけでなく、災害防止や生物の多様性の維持といった多くの機能があることから、飼料用のお米を使うことが、環境保全につながるのです。
小島さんに肉豚を育てる上でのこだわりをお聞きしました。
「豚はストレスを感じやすい動物です。日々の天候を見ながら、温度や湿度、風量など、色々なデータを取りながら、環境を整えています。また、それぞれの豚にあった独自の飼料の与え方を考えて育てています。」
また、いい豚を育てるためのヒケツも教えてくださいました。
「養豚における重要なことは3つあります。豚本来の力、与える飼料の力、そして育てる人の力です。この3つの力が集まって生産されているお米ポークは、肉質が柔らかくて臭みも少なく、あっさりとした味わいになっています。』
このようなしっかりとした考え方と技術を持って生産に取り組まれていることが、よい豚を育てる実績にもつながっており、「SPF豚・農場生産成績部門」では、初出場から3年連続で日本一を獲得されています。
「SPF豚農場」とは、農場に病気を持ち込まないための設備や管理、薬剤使用の制限など、厳しい基準をクリアすることで認定される農場のことです。
広島ポークは、広島県内で初めて「SPF豚農場」として認められました。
また、広島ポークでは、肉豚の生産だけでなく、生産時に生まれる豚の「畜産たい肥」の有効活用を促進する活動も積極的に行っており、SDGsを意識した「資源循環型農業」に取り組まれています。
「耕畜連携 お米(マイ)ポーク」
出荷前の1か月間に国産飼料用米を10%以上添加した飼料を給与しており、自給飼料率の向上、耕作放棄地の抑制につなげています。
「耕畜連携 お米(マイ)ポーク
ハム・ウインナー・ベーコン」
お米ポークを100%使用した加工食品です。 ジューシーなウインナー、旨みが詰まったベーコン、しっとり食感のハムをラインアップしています。