受精卵の性判別技術

移植する前に受精卵の雌雄を判定する方法です。


受精卵から切り取った少量の細胞を材料にして、LAMP法という遺伝子診断法により採卵終了後、約2時間で雌雄の判定を行います。細胞を切り取られた受精卵は判定結果が出るまで培養され、判定後希望する性別の受精卵を取り出し移植されます。例えば、能力の高いホルスタインの娘牛がほしい場合は、雌と判定された受精卵を移植します。


高い判定精度をもっており、性判別された受精卵の受胎能も新鮮受精卵では高く、ET研究所場内では受胎率約80%を確保し、学会・研究会等で報告しています。


性判別後凍結保存することも可能です。但し、受精卵の品質は高品質(国際受精卵移植学会が定めるグレード1のみ)であることが要求されます。本会で、性判別されたグレード1の受精卵を磁場凍結(参照:磁場環境下における性判別された受精卵の凍結)後の受胎率は、60〜70%を確保しています。