営農についての情報
暖冬年ほど大切です!麦は12月からしっかり管理しましょう(2023年12月11日作成)
季節予報(1か月予報、3か月予報)では今年も暖冬の見込みです
12月は寒暖の変動が大きいものの、全般的には気温が高いと予想されています。
気象庁12月7日発表の1か月予報
麦の成長は早まります
気温の高い日が多く、11月中旬に播種された麦はすでに3葉目の葉が展開してきました。このまま大麦、小麦ともに生育は進み、年内には5葉目が展開すると予想されます。
11月下旬播種の麦も10日程度で出芽し、現在出芽揃い期になっています。このまま大麦、小麦ともに年内には3葉目が展開し始めると予想されます。
11月播きは、冬期の生育が過剰となり、肥切れが早まると予想されます
麦踏は、年内に1回行いましょう
3葉目が出てきた麦(前項の写真参照)は、年内に1回目の麦踏みを行いましょう。麦踏みを行って生育が過剰になることを防ぎ、根張りの良い、しっかりした硬い麦を育てましょう。
気温が高いと雑草の成長も早まります
雑草防除は、播種後の土壌処理が最も効果的です。除草剤によっては雑草の発生始めや、イネ科雑草1葉期まで適応できるものがありますが、耕耘整地から麦播種までに間があき雑草の生育が早くなった場合や、雨で散布作業が遅れたりすると、防除適期を逸して雑草を抑えられなくなります。除草剤は播種後できるだけ早く散布しましょう。
麦畑の雑草(幼植物)の例
<参考>
問題雑草「カラスノエンドウ」は、麦の播種日から積算して150℃で出芽が始まり200℃~300℃が出芽ピークになります。麦の播種後に土壌処理除草剤を散布していない場合、11月10日播きでは11月23日頃から発生し始め、現在発生のピークになっています。また11月25日播きでは12月12日頃から発生が始まると予想されます。カラスノエンドウに対してはバサグラン液剤等が効果的です。
予想外の大雨に備えましょう
麦は湿害に弱い作物です。生育の初期に湿害を受けると根の張りが悪くなり、分げつの発生も少なくなります。天候が安定しているこの時期に排水路を整備しましょう。