園芸

なし

 徳島の「梨」は、シャリッとした歯ごたえとみずみずしさが特徴です。「阿波梨(あわなし)」として知られた長十郎種に代わり、現在は幸水種や豊水種が主流となっています。

出荷時期カレンダー

出荷最盛期
出荷時期

主な産地

 徳島の梨の主な産地は、鳴門市、板野郡(松茂町、藍住町、北島町、板野町、上板町)、徳島市などです。

 特に、県北東部の平野部で多く生産されています。

(出荷JA:JA大津松茂、JA徳島県、JA徳島市、JA東とくしま)

徳島の梨の品種
  • 幸水(こうすい):甘味があり、果汁がたっぷりなのが特徴です。
  • 豊水(ほうすい):果肉が甘く柔らかく、やや酸味があるのが特徴です。幸水に次ぐ日本なしの主力品種です。
  • 新高(にいたか):果実が大きく、肉質がやわらかいのが特徴です。
  • その他:主要品種は上記の3品種ですが、他には「愛宕梨(あたごなし)」や「香梨(かおり)」などが栽培されています。
徳島市 鳴門市 吉野川市 阿波市 美馬市 三好市 勝浦町 佐那河内村 松茂町 北島町 藍住町 板野町 上板町
徳島市 鳴門市 吉野川市 阿波市 美馬市 三好市 勝浦町 佐那河内村 松茂町 北島町 藍住町 板野町 上板町
JA徳島市 JA東とくしま JA大津松茂 JA里浦 JA徳島県

トピックス

消費拡大の取り組み

 徳島県なし消費拡大協議会(事務局:JA全農とくしま)では、県内JAとの連携により、徳島の梨の消費拡大に取り組んでいます。
 徳島の梨は、県北部の日照時間が長い地域で栽培されているため、8月中旬のお盆前に甘くて美味しい梨が出荷でき、京阪神市場を中心に高い評価を得ています。お中元・夏の贈り物にお薦めの逸品です。

豆知識

なしの今昔

 梨(なし)の原産地は、中国と言われています。日本には、弥生時代には伝来しており、奈良時代の歴史書「日本書紀」には、持統天皇の時代に「五穀(主食)を補う作物」として蕪や栗とともに栽培が推奨されたと記されています。江戸時代には百を超える品種が栽培されており、「水菓子(みずがし)=水気の多い果物」として愛好されていたようです。
 徳島県では、赤梨の「長十郎(ちょうじゅうろう)」に代わり、昭和40年代に「幸水」、同50年代に「豊水」が導入され、現在もこの2品種が多く生産されています。