お知らせ

県内圃場にて「ホウレンソウ機械収穫実証試験」を実施しました

2015年04月24日
JA全農とくしま 営農対策部営農開発課
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 4月23日、当県本部は、JA徳島市や徳島県農林水産支援センター、株式会社ニシザワ、株式会社ヰセキ四国などの関係者約50人参加のもと、JA徳島市管内の圃場(7a)で「ホウレンソウ機械収穫実証試験」を開催しました。

 県内ではホウレンソウなどの軟弱野菜は、加工用にも青果用と同様に根付の手取り収穫をおこなっている生産現場が多く、収穫作業に時間と労力を費やし、栽培規模拡大のネックとなっていることから、生産性・実用性への機械収穫が検討されており、青果・加工両用のホウレンソウ収穫機(ヰセキ)の実演と、加工用向けホウレンソウ収穫機(ニシザワ)の実演がおこなわれました。

 ヰセキ四国の収穫機は、同社製のハイクリアランストラクターに根切り機が取り付けられたもので、左右に揺動する切断装置が水平に土中の根切りをスムーズにおこなっていきました。作業は10a当たり30分から1時間ででき、手作業に比べ収穫作業の省力化と高能率化が可能になるということでした。

 また、加工用向けのニシザワ製の野菜収穫機は、農林水産省の加工野菜プロジェクトで開発されたもので、ホウレンソウを地表から約5cm~10cm程度の高さで刈り取りながら、ベルトコンベアで後方のコンテナに集積していくというものです。これも手刈り作業の約10倍程度の能力があり、作業効率の大幅アップが図れ、空いた時間で別の作業や作付拡大も見込めるということでした。

 両機とも、人による収穫作業の約10倍という作業効率で参加者の関心は大変高いものがありましたが、収穫時雑草等の選別が難しいことや加工用荷受け先の荷受け時期が限定されているなど、機械導入と販売にむけた課題が浮き彫りとなりました。

 当県本部では、今後も県内JAや県関係機関との連携を取りながらこうした実証試験を開催し、情報や技術の共有化を図り、生産者の労力軽減、生産拡大への支援をおこなってまいります。