茶の利用 |
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茶の利用と楽しみ方 |
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自分で茶を作ってみよう |
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かつては茶農家でなくても、家や畑の周辺にお茶の木を使うことが多くありました。この茶葉で、普段飲むお茶を作ったものです。しかし今は、スーパーマーケットや茶専門店で簡単に手に入り、家庭で作ることはほとんどありません。 もし近くにお茶の木があるなら、「我が家のオリジナル緑茶」を作ってみてはいかがでしょうか。煎茶もできますが、釜炒り茶の方が手軽に作れます。出来たてほやほやのお茶の味は格別。
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◈煎茶 |
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1 摘む |
新芽が4、5枚に伸びたころ、3枚目の葉の下で摘む。
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2 蒸す |
(1)茶葉を少量づつ数回に分けて50秒くらい蒸す。
(2)蒸した葉は手早く平たい竹ざるなどに移し、うちわで扇いで水分を飛ばし
ながら短時間で冷ます。
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3 乾かす |
(1)油気やにおいの残っていないフライパン(または鍋)を遠火にかける。
(2)表面温度が100℃くらいになったら和紙を敷く。(水分が吸収され、金属の
においも移らない。
(3)茶葉をフライパンに入れて満遍なくかき混ぜながら10分ほど乾かす。
茶の温度を体温と同じ位で乾かすのがコツ。
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4 揉む |
(1)茶葉の表面が乾いたらフライパンから葉を取り出して、葉の水分を揉み出
しながら乾かす。
※炒る―揉む、の作業を4〜5回繰り返す。
(2)乾燥が進むにしたがい強い力を加えて揉み、かなり乾いてきたら揉む力を
弱める。
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5 仕上げる |
(1)乾燥して茶葉の重さが三分の一位になったら、和紙を敷いて火にかけた
フライパンに茶葉を入れてゆっくり乾かす。
(2)時々、火から下ろして茶葉を揉んで葉の水分を表面に出すという作業を繰
り返す。
(3)乾燥が進んで葉が硬くなってきたら火を弱めてそのまま乾燥する。
(4)茶葉を指で押して粉になる状態になるまで弱火で乾燥し、最後に強火で
数分間乾燥させると芳香が引き立ち味が深まる。
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◈釜炒り茶 |
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1 摘む |
普通煎茶と同じ |
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2 炒る |
(1)ホットプレート(または厚鍋)を表面温度200〜250℃位まで加熱(水を落と
すとジューと飛ぶ)し、茶葉を約50g入れ、ふたをして5〜6分間炒り蒸しに
する。
(2)茶葉がしおれ、青くささが完全になくなり、焦げるようなにおいが出てきたら
取り出す。
♦ 電子レンジを使ってもOK。茶葉20〜30gをラップで包み、約1分間加熱
する。
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3 揉む |
(1)茶葉をござなどの上に広げ、素手で触れるくらいまで冷ます。
(2)手のひらでこすり合わせようにするか洗濯板のようなものの上で揉み、
茶葉の水分を表面に出す。ときどき固まらないようにほぐすのがコツ。
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4 乾かす |
(1)ホットプレートの温度を100〜150℃にして、中に揉んだ茶葉を入れる。
(2)片方の手に軍手をし、もう片方の手に箸かしゃもじを持ち、両手で茶葉を 持ち上げるようにして絶えずかき混ぜながら30分くらい乾かす。
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5 仕上げる |
(1)茶葉の粉があったらとり除いて、ホットプレートに敷いた和紙(または
クッキングペーパー)の上に茶葉を広げる。
(2)100〜120℃の表面温度で15〜20分間乾燥する。
(3)茶の表面がやや白摺れし黄褐色になり、釜炒り茶特有の香りが出てきたら
完成。
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◈紅茶(即席性) |
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1 摘む |
新芽が3〜4葉伸びた頃柔らかい芽と若葉2〜3葉を摘む。茎や硬い葉は入れないようにする。
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2 萎凋 |
(1)炎天下(葉温は35〜45℃になる)で葉焼けを起さないように注意しながらさらし、茶葉の水分を除く。
(2)茶葉を2〜3cm程度の厚さで篭やざるなどに入れて15分毎に撹拌し、葉焼けしないようにして約1時間程度日干萎凋すると花様の強い香りがしてくる。
(3)萎凋の程度は、若葉の重量減で65%(茶葉100g→65g)、やや硬葉では60%を目標とする。
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3 揉む |
(1)洗濯板や竹篭(底が平らなざるなど)で揉む。
(2)最初は軽く揉み、時間の経過にしたがって力を加えるが茶葉が砕けないように力を抜いて約1時間程度繰り返す。
(3)茶葉が褐色になり青臭みが減り甘い花の香りが出てくる。
(4)力を入れ過ぎると竹篭やざるの竹が裂けてけがをする恐れがあるので注意。
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4 発酵 |
(1)加湿器が有る場合は、加湿器を使って湿度を100%近くに保ち1〜2時間置く。
(2)加湿器が無い場合は、クーラーボックスか発泡スチロールの箱を使って揉捻した茶葉と熱湯を入れた容器を一緒に入れて発酵に適した温度と湿度を保つ。
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5 乾かす |
(1)ホットプレートを使って乾かす。
(2)ホットプレートの温度を前半100〜130℃、後半100℃にして、和紙又はクッキングペーパーを敷いて茶葉を入れて静かに撹拌しながら完全に乾燥する。
(3)乾燥すると茶葉は黒褐色に変わる。
(4)電子レンジで乾燥することもできるが茶葉を敷く厚さと時間を調整して焦げないように注意。
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