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【営農通信14】水稲栽培における『いもち病』について

2022年07月07日
生産事業部 生産資材課
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いもち病は、イネの大凶作をもたらす原因の1つでもあることから、わが国で最も注意すべきイネの病害だと言われています。


☆いもち病の発生の様子

いもち病は、「苗いもち」「葉いもち」「穂いもち」があり、発生時期や発病部位により呼び方は異なりますが、いずれも病原菌は同じです。

苗いもち:苗が少し伸びた頃、葉に暗褐色不整型の病斑ができます。罹病苗を本田に移植すると「葉いもち」の伝染源となります。

葉いもち:葉に最初微少な暗緑色の小斑点を生じ、次第に拡大して内部は灰白色に変わり、紡錘形となります。被害が大きいときは株全体に病斑が広がり、株が萎縮するズリ込み症状を引き起こし、「穂いもち」への感染源となります。

穂いもち:穂が侵された場合を総称して呼びます。なかでも出穂後、穂首が侵される「穂首いもち」は穂への養水分の供給が絶たれて白穂となり、致命的な被害となります。


☆いもち病の発生生態
いもち病菌の被害にあった藁・もみなどから胞子が飛散し、イネに付着して発生します。 いもち病の発生には温度が大きく影響し、気温2226℃程度の低温ぎみで降雨が続くような多湿日照不足の気象条件のもとで発生しやすくなります。

また、肥料とも関係が深く特にチッソが多すぎることも発生原因の1つです。密植や過繁茂でも発生が多くなりますので、注意しましょう。


☆いもち病の防除対策
・予防対策が肝心です。農薬だけに頼らず、いもち病が発生しにくい栽培方法を心がけましょう。

・苗いもちが発生している苗は、使用しないようにしましょう。また、余り苗を放置せず、直ちに処分しましょう。

・は種前に必ず種子消毒を行い、田植前に箱施用剤を処理しましょう。

・常発地や、多発生が予想される場合は、早めの薬剤防除に努めましょう。



~全農大阪おすすめ薬剤~

予防目的には、【ワイドパンチ豆粒】・【コラトップ豆粒】・【オリブライト250G】

がおすすめです。


発生後には、【ワイドパンチ豆粒】・【コラトップ豆粒】・【オリブライト250G】

などをできるだけ早めに散布してください。

病気が発生しない健康なお米づくりを目指しましょう。

葉いもちの症状

穂いもちの症状

全農大阪公式YouTubeでは「いもち病は何故発生する?」の動画も掲載しており、「いもち病」についてより詳細な説明をしております。

ご視聴はこちらから→https://www.youtube.com/watch?v=FRRH467GGuA

YouTube「いもち病は何故発生する?」