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【営農通信17】秋冬野菜に発生するヨトウムシ類の対策について

2022年10月05日
生産事業部 生産資材課
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ヨトウムシ類は、秋季に大量発生し、ほとんどの植物の葉を食害する害虫です。

今回は、代表的なヨトウムシの種類をピックアップします。

☆種類☆

 ハスモンヨトウ(写真①):幼虫は頭部の後方に1対の黒い斑紋があります。成長した幼虫の体色は灰黄色、灰黒色など変異に富んでおり、成虫は体長約1520㎜になります。前羽に斜めに交差する数条の淡褐色の縞模様を確認できる蛾です。

 シロイチモジヨトウ(写真②):幼虫は体側に白い筋があり、体色は淡緑色~暗褐色など個体差が大きいです。成虫は体長約12mm、開張約28mmの暗灰褐色の蛾で、どちらも卵は塊状で葉に産みつけられ、黄褐色の麟毛で覆われます。若い幼虫は群生し、成長につれて分散します。

 ヨトウムシ類は1度の産卵で、約数十~数百個の卵を産みつけます。見逃してしまうと植物はあっという間に食い荒らされてしまうので注意が必要です。

写真①【左から『ハスモンヨトウ1齢幼虫』『ハスモンヨトウ終齢幼虫』『ハスモンヨトウ成虫』】

写真②【左から『シロイチモジヨトウふ化幼虫』『シロイチモジヨトウ老齢幼虫』『シロイチモジヨトウ成虫』】

☆被害☆

 若い幼虫は集団で葉裏から表皮を残すように食べ、葉はかすり状に白っぽくなります。幼虫は成長すると、分散して葉脈や葉柄を残して暴食します。

 植物の葉や実が食い荒らされている場合で、原因であるヨトウムシ類を見つけられないときは、土の中に潜んでいる可能性が大きくあります。

☆防除方法☆

1防虫ネットや寒冷紗でトンネル掛けしましょう。

2 卵塊が付いた葉を畑の外へ持ち出し処分しましょう。

3 幼虫は、見つけしだい捕殺しましょう。

4 薬剤を散布しましょう。

~全農大阪おすすめ薬剤~

『グレーシア乳剤』『ブロフレアSC』

使用方法は、ラベルをよく読んでください。

ラベルの記載以外には使用しないでください。

本剤は小児の手の届くところには置かないでください。

使用後の空袋・空容器等は圃場などに放置せず、適切に処理してください。



ヨトウムシ類の対策は早ければ早い方が効果的です。もし、被害に遭った場合は葉や葉の裏だけでなく土の中も確認しましょう。


全農大阪公式YouTubeでは、ヨトウムシ類について動画を掲載しております。

ご視聴はこちらから →https://www.youtube.com/watch?v=hgxWEeN4JOM

全農大阪公式YouTube『秋冬野菜栽培における要注意害虫の対策について』