【営農通信26】水稲の高温障害とその対策について
暑さに悩まされた今年の米づくりがようやく終わりを迎えました。
記録的な猛暑による水稲の高温障害は登熟不良や白未熟粒などを発生させ、品質が低下することで、収益にも大きな影響を及ぼします。
来年に向けた対策を今の時期に行うことが大切です。
今回は水稲の高温障害による品質低下とその対策について説明します。
水稲の高温障害は出穂期以降に高温に当たることでデンプン供給機能がうまく働かず、米粒が白濁化する現象です。これによって、胴割れなどが起こりやすくなります。
対策としては、以下が挙げられます。
(1)栽培管理の見直し
①定植時期の後ろ倒し(中晩生品種に限る)
②水管理の徹底
③肥培管理の徹底
(2)品種の変更
(3)土づくりの実施
複合的な対策が効果的ですが、今回は(3)土づくりの実施にフォーカスします。
高温障害対策にはケイ酸の施用が効果的とされており、本会では、ケイ酸質資材『とれ太郎』をオススメしています。
『とれ太郎』に含まれるケイ酸には、根・茎・葉を丈夫にする効果や出穂期以降の稲体の温度を下げる効果(クーラー効果)などがあり高温障害(白未熟粒の発生)を軽減します。
また、鉄分を補給することで、ケイ酸の吸収が高まることが期待されており、ケイ酸と鉄分を同時補給する場合、両方の成分を含有している含鉄資材『鉄次郎』がおすすめです。
ケイ酸や鉄分の補給により、稲体が強くなることで光合成能力の向上や病気の軽減も期待できます。
~JA全農大阪おすすめ資材~
ケイ酸の補給には…
ケイ酸質資材『とれ太郎』施用目安:3~4袋/反
(成分値:P:6%,Mg:12%,Si:30%,Al:40%)
ケイ酸と鉄の同時補給には…

含鉄資材『鉄次郎』施用目安:3~7袋/反
(成分値:P:3%,K:4%,Mg:3%,Mn:4%,Fe:26%,Si:18%)
ご購入に関しましては、お近くのJAまで。(一部のJAでは取扱いのない場合もあります。)
全農大阪公式YouTubeで動画も掲載しております。
ご視聴はこちらから →https://www.youtube.com/watch?v=6fhweuCs3JI

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