【営農通信41】水稲の除草剤について
水田に発生する雑草は、放っておくと一気に繁殖します。そのため、除草剤を上手に使用し防除しましょう。
水稲の除草剤は、散布する時期と効果により、「初期剤」「中期剤」「後期剤」「初中期一発除草剤」に分類することができます。
「初期剤」は、代かき後~田植7日前まで、または田植後~ノビエ1.5葉期頃までに施用します。主に初期のノビエが対象、残効期間も10~20日程度の除草剤です。出芽させない効果はありますが、出芽後はほとんど効果が期待できません。主に「中期剤」や「後期剤」等と組み合わせた「体系処理」を行うのが一般的です。
「中期剤」は、ノビエ5葉期頃までに施用するものをいい、「後期剤」は、水稲の幼穂形成期頃までに施用するものをいいます。こちらも「初期剤」や「初中期一発除草剤」と組み合わせて、「体系処理」を行うのが一般的です。
幼穂形成期…籾となるもとができる時期のこと。出穂22〜24日前頃をさす。
「初中期一発除草剤」は、残効期間が30日~45日ほどと「初期剤」より長く、さらに広範囲の種類の雑草に効果があります。そのため1度の処理で「初期剤」と「中期剤」の両方の効果が期待できるため、省力化になります。
☆除草剤の特徴☆
雑草は枯らしますが水稲は枯らしません。
その理由の1つとして、土壌の表面に処理層を形成することが挙げられます。
処理層とは・・・除草剤成分が土壌表面の土の粒子に吸着して除草効果のある層を作ります。これを処理層といい、発芽直後や発芽してくる雑草に対して除草効果を発揮します。
安定した処理層を作るには…
・粒剤・フロアブル剤は3~5cm、ジャンボ剤では5~6cm程度の水深を3~4日保ちましょう。
・処理後7日間は、落水・かけ流しを行わないようにしましょう。
・代かきは、ほ場が均平になるように、ていねいに行いましょう。
★全農大阪おすすめ農薬★
【初期剤】
サキドリEW
【中期剤・後期剤】

セカンドショットSジャンボMX
【初中期一発除草剤】
エンペラージャンボ
使用時期に適した除草剤を使用し、確実な防除を行いましょう。