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【営農通信20】たまねぎの要注意病害「白色疫病」について

2023年02月28日
生産事業部 生産資材課
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たまねぎ栽培において、重要病害「べと病」(※)の発生とともに、一部の圃場では「白色疫病」も散見されます。早めの防除を実施しましょう。

(※参考 【営農通信10】たまねぎのべと病に注意!! | 営農情報 | JA全農大阪 (zennoh.or.jp)

☆被害症状

葉に青白色のシミ状の小さな病斑ができ、病斑が広がると、病斑部から葉が折れ曲がり、葉先が垂れ下がったり、よじれたりします。さらに病気が進行するとほとんどの葉で色が抜けたように枯れてしまいます。

☆発生の仕組み

栽培終了後、土壌中や枯れた葉などに残った胞子(※1)などが何年もの間感染力を保って伝染源になり、降雨など多湿条件で発芽して健全な株に寄生します。また、栽培中は、病斑上にできた胞子や、胞子から発生した遊走子(※2)で周囲に伝染します。

病原菌は低温・多湿条件を好み、発生条件は「べと病」と似ています。

春先や晩秋に雨が多いときや排水不良圃場など、また、チッソ肥料過剰では、多発しやすくなります。

たまねぎ・ねぎ・にらなどのねぎ類や、チューリップ・ヒヤシンスなどにも発生します。

(※1)胞子…麹菌が子孫を残すために生み出すもの

(※2)遊走子…べん毛をもって泳ぐ胞子

☆防除方法

一度発生した圃場では、ねぎ・たまねぎなどの連作は避けて輪作を行うようにしましょう。また、降雨によって水がたまるような排水不良圃場では発生が助長されるため、うねを高めにたてるなど土壌の排水性を確保しましょう。

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「白色疫病に感染したたまねぎの葉」

(提供:大阪府環境農林水産部農政室病害虫防除グループ)

気象庁の長期予報では、令和5年3月・4月は雨がやや少ない可能性が高く、「白色疫病」や「べと病」の発生は比較的少ないことが予想されます。