宇和島市で、二宮さんはタロッコを栽培しています。タロッコとは、ブラッドオレンジの一種で、アントシアニンを含む赤い果肉が特徴。コクのある甘みにすっきりとした酸味、濃厚な香りの柑橘です。このタロッコを５ａ、他に柑橘類を１２種類、２．３ｈａで栽培しています。
二宮さんの家は、祖父の代から柑橘農家。子供の頃から手伝いはしており、いずれは農業を継ごうと考えていました。高校卒業後、洋服が好きで京都のアパレルメーカーに就職。２７歳の時、食の安全問題や祖父の死をきっかけに就農を決意し、宇和島に戻りました。戻ってみると、地域の最年少の就農者ということで歓迎され、すんなり農業に就けたそうです。耕作放棄地も世話してもらい、そこを１年かけて樹を植えられる状態に戻した後、タロッコ栽培を始めました。
農業は、１～２年では結果がでないので、気持ちを長くもっていないとできないけれど、１から１０まで自分でやってできあがるという達成感は農業にしかないと思うと二宮さん。自分はまだまだ半人前だけれど、自分たちの世代が楽しく仕事をして、収入も安定させ、農業では生活できないというイメージを変えたい、そうすることで、次の世代の就農者を増やしたいと、熱い思いを語ってくれました。

2014年3月7日放送

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