JA全農岐阜の平成２６年度計画は、３か年計画（平成２５～２７年度）の２年目として、全農全体の基本戦略「①元気な産地づくりと地域のくらしへの貢献、②国産農畜産物の販売力強化、③海外事業の積極展開、④将来のリスクや戦略的投資に備えた経営基盤拡充」、とともに第２８回岐阜県ＪＡ大会決議事項「次代へつなぐ協同　～協同組合の力で農業と地域を豊かに～　①活力ある農業・農村の実現、②豊かで暮らしやすい地域社会の実現、③組織・経営基盤の強化」を踏まえ、事業構築と更なる機能発揮に取り組みます。
また、２６年度からの米政策の転換に対しては、行政並びにＪＡとの連携を強化する中で、引き続き需給の安定に力を注ぎ、農家組合員の負託に応えます。

１．JA全農岐阜における３か年（平成２５～２７年度）の基本戦略
(１)農業生産基盤の強化と農村・地域に貢献するＪＡ経済事業の構築
ア．脆弱化する生産基盤を強化するため、実需者ニーズに基づく生産振興に取り組みます。また、担い手の育成としての新規就農支援について対象品目の拡大に取り組みます。
イ．高齢化がすすむ中山間地においてＪＡが地域から求められる役割が大きくなる中、地域インフラとしてＪＡ経済事業の構築に取り組みます。

(２)県産農畜産物の販売力強化
ア．小売側の販売主導権が強くなる中、主要量販店との関係を強化するとともに、ターゲット（品目・品種、数量、価格、量販店・業務加工業者）を明確にした直接取引の拡大を図り、県産農畜産物の安定的な販売力を確保します。また、食品メーカー、外食産業などとの提携により農畜産物加工品の新規開発に取り組みます。
イ．ブランド効果の高い大都市圏での販売に取り組みます。

(３)県産農畜産物の輸出拡大
ア．安全で安心出来る県産農畜産物について、東南アジアを中心に販路の開拓を行うとともに、既存販売先の取引拡大に取り組みます。
イ．飛騨牛、富有柿をはじめ、輸出品目の拡大に取り組みます。

２．主な事業別重点実施策
(１)営農支援事業
ア．事業部門との連携による担い手への推進強化
イ．研修会の実施によるＪＡ担い手担当者のスキルアップ
ウ．いちご新規就農者研修所および県などが運営するトマト研修施設の研修生などの就農支援と就農後の指導支援
エ．土壌分析や鶏糞肥料の活用による施肥コスト削減など、新技術の実証と普及拡大
オ．県内農畜産物のＰＲとブランド化

(２)米穀事業
ア．ＴＡＣとの連携による担い手に対する系統出荷の推進（委託非共計や買取米穀手法の活用）
イ．県、中央会、ＪＡと地域再生協議会との連携および新たな全農スキーム構築による水田活用米穀（飼料米・米粉用米・加工用米・備蓄米）の集荷・販売推進
ウ．重点販売卸の集約による販売力の強化
エ．取引先ニーズに応じた商品提案による精米販売の拡大

(３)園芸事業
ア．新規就農者研修施設の開設支援、県と連携した生産振興プロジェクトの推進による新規就農者の育成・支援
イ．量販店との関係強化、市場外直接取引の拡大、輸出の拡大による販売力の強化
ウ．推奨資材の提案と入札価格の対応による鳥獣害対策資材の取扱強化
エ．業務加工用野菜の産地育成と取扱拡大

(４)畜産事業
ア．大都市圏での飛騨牛パートナー販売店設置による販売力強化
イ．海外飛騨牛推奨店の新規獲得による輸出の拡大
ウ．和牛繁殖農場の新規参入促進並びに和牛受精卵を活用した素牛生産確保と肉用牛ヘルパー制度の創設による生産支援

(５)生産資材施設事業
ア．ＴＡＣとの連携による肥料満車直行対策、農薬大型規格品需要拡大対策を活用した担い手への推進
イ．県域物流エリアの拡大
ウ．農機実演会・展示会の実施による担い手に対するＪＡ－ＭＣとの共同推進
エ．農産物の品質向上や作業環境改善に向けた共同利用施設の設備更新・増強提案

(６)自動車燃料事業
ア．営農車の買取購買、自動車特別推進運動の車種限定買取購買、ＪＡ業務車両の集約購買による有利購買
イ．セルフＳＳの設置と小売販売力の強化（競合店対策、価格施策、カード戦略）による揮発油供給数量の拡大
ウ．ＪＡ別アクションプランの策定、実践によるＪＡガス事業体制の整備
エ．展示会や相談会の実施による太陽光発電システムの取扱拡大

(７)生活事業
ア．共同配送や資材などの統一仕入によるコスト削減と統一特売企画・フェアの実施によるＡコープ店舗の経営改善
イ．ＪＡくらしの宅配便やＡコープを核にした中山間地の買物弱者対策
ウ．新設や既存施設改修によるローコスト斎場の設置促進
エ．葬祭施行担当者によるＪＡ支店長との同行対応や情報交換会などによる葬祭担当部門と支店の連携強化（支店による総合事業窓口機能の発揮）

(８)管理部門
ア．職員のコンプライアンス意識の徹底