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今熱い!岐阜県が誇るニューフラワー!

2019年01月31日
園芸販売課

フランネルフラワーの切花用品種「ファンシーマリエ」

■はじめに
今、岐阜県で急成長を遂げている花があります。それが、フランネルフラワーです!フランネルフラワーはブライダル関連を中心に需要がある花で、国内流通品のほぼ全てが岐阜県産です。今回は、岐阜県が誇る花、フランネルフラワーの切花用品種にスポットを当ててご紹介します!

■そもそもフランネルフラワーって?
フランネルフラワーはオーストラリア原産のセリ科の多年草です。毛織物(フランネル)の手触りに似た、産毛(うぶげ)の様な細かい毛が花びらや葉っぱに生えているのが特徴で、これが名前の由来にもなっています。白い花びらの先に緑色の模様が入る可愛らしい表情の花です。
花言葉は、『高潔・誠実・いつも愛して』。

■岐阜県産フランネルフラワーの軌跡
では、なぜ岐阜県でフランネルフラワーが栽培されるようになったのか?
きっかけは、岐阜県が鉢物フランネルフラワーの生産に着目した事に起因します。かつて、鉢物フランネルフラワーはオーストラリアでも生産されていませんでした。そこで岐阜県は、その愛らしい風合いに着目し、今から約20年前、鉢物フランネルフラワーの研究に着手しました。それ以降、岐阜県は栽培研究・育種を繰り返し、2005年に最初の品種「フェアリーホワイト」が誕生しました。この品種名は一般公募から選ばれたもので、清楚で優しい白い花というイメージを想わせる、白い妖精(フェアリーホワイト)が採用されました。
「フェアリーホワイト」の品種登録を皮切りに、次々と新品種が誕生しました。また、岐阜県は鉢物フランネルフラワーの研究と並行して、切花用品種の開発にも取り組み始め、2015年に、四季咲き性切花用品種「ファンシーマリエ」が誕生しました!品種名は、先代品種「ファンシースノー」の「ファンシー」と、フランス語で「結婚」を意味する「マリエ」を組み合わせネーミングされました。

現在、岐阜県で生産される切花フランネルフラワーの大多数がこの「ファンシーマリエ」です。「ファンシーマリエ」は、春と秋2シーズンの収穫が可能な品種で、これまで春1回しか収穫できなかった切花フランネルフラワーの生産性が飛躍的に向上しました。「ファンシーマリエ」の登場で、切花フランネルフラワーの出荷本数は爆発的に伸び、年間1万本から8万本以上へと急成長しています。

■岐阜県産フランネルフラワーの特長

国内で流通する切花フランネルフラワーは、岐阜県産を中心とした国産品と輸入品の2種類が存在します。輸入品と比較して、岐阜県産フランネルフラワーの最大の特長は、「輪付きの良さ」「日持ち」です。
「輪付きの良さ」
ですが、輸入品は一茎一輪が主体である一方、岐阜県産フランネルフラワーは一茎に多くの花が付きます。切花フランネルフラワーとして、50~70cmを超える安定した長い草丈と輪付きの良さが生み出すボリューム感は、世界に類を見ません!次に「日持ち」ですが、輸入品は日持ちや水上がりの悪さが散見されますが、岐阜県産フランネルフラワーは、非常に長く楽しむことができます。日持ち試験によると、25℃かつ水替え無しの条件下で、およそ14日間保ちました。丁寧な管理を心掛ければ、1ケ月近く楽しむことができます!

■生産者、行政、JAグループ三位一体となった販売戦略
岐阜県産の切花フランネルフラワーの生産者団体は、ぎふフラワー研究会・JAひだ花卉出荷組合・ひるがのフラワーサークルの3団体が存在します。中でも出荷の中核を担う代表的な生産者団体は、ぎふフラワー研究会です。
ぎふフラワー研究会は、フランネルフラワーの品質改良とブランド向上に取り組み、2019年1月現在、10人の会員で出荷しています。
また、ぎふフラワー研究会(生産者)・行政・JAグループが三位一体となり、切花フランネルフラワーの発展のため、様々な活動をしています!
多様な条件下での栽培実証や新規生産者の掘り起しはもちろんの事、年数回の研修会や情報交換会の開催、展示会・商談会への出展、新規市場の開拓、ショップ「青山フラワーマーケット」での販売など、活動の幅は多岐にわたります!
青山フラワーマーケットでの店頭販売の様子

川崎景太先生 『フラワーデザインライフ』2017年2月号掲載
デザイン/川崎景太先生
撮影/中島清一先生
また、切花フランネルフラワー特有の素朴で可愛らしい雰囲気が、東京出身のフラワーアーティストである川崎景太先生に気に入られ、継続的に花材を提供しています。川崎先生は、常識を打ち破る斬新な作品を次々と発表し、業界をけん引する代表的なフラワーアーティストの1人です。NHKの情報番組「あさイチ」への準レギュラー出演や、長崎ハウステンボスのフラワーコンテストでは日本代表として作品を展示。また国内外で様々な審査員を務めながら、ディスプレイやコンセプシャルワークで数多くの賞を受賞しています。左の写真は、岐阜県産の切花フランネルフラワーを用いた、川崎先生デザインの作品です。


■今後の目標
まだまだフランネルフラワーは知る人ぞ知る花です。国内流通もほとんどがブライダル業界のBtoBで完結しており、一般小売りに出回っていないのが現状です。今後は、より多くの人の目に触れる販売戦略を展開し、岐阜の花といえばフランネルフラワー」と、誰もが知っている花になるまで知名度を向上させる事が目標です!

■Link・お問い合わせ先

ぎふフラワー研究会事務局 058-276-5305
フラワーアーティスト 川崎景太先生HP http://keitakawasaki.net/