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「酪農経営体験発表会」で当県の事例が発表されました

2023年12月28日

県内初 第三者継承のプロセスを発表

 11月30日、東京都大手町の日経ホールにて、第41回全農酪農経営体験発表会が開催されました。北海道、岩手県、神奈川県、島根県、宮崎県から酪農家および酪農組織や県行政が一同に集まり、それぞれの取組事例について発表を行いました。
 本県からは、リトルリバーファーム(秦野市)の小川翔吾代表と県畜産技術センター普及指導課の仲澤慶紀課長が「『地元で酪農経営をしたい』~神奈川県初の新規参入・第三者継承の道のり~」と題して、県内初となった第三者継承システム構築と牧場継承に至るまでのプロセスを発表しました。

 小川氏は幼少期より地元で酪農経営をしたいという夢を持ち、学歴とキャリアを積んできました。そんな中、1年後に廃業する予定の酪農家と出会い、継承の協議を進めてきましたが、詳細な条件協議の円滑化や法的リスク回避の観点から県の支援を受けることに。市・都市農業支援センター・農業委員会・公庫・県畜産技術センターで「秦野市酪農事業継承会議」を立ち上げ、移譲者と継承者が納得する形で第三者継承が成立するよう各方面から必要となる手続き等進行管理が行われました。

 発表の最後に小川氏は「自分の経験を生かし、県内の酪農家を増やす後押しをしたい」と今後の意気込みを語りました。

 第41回を迎えた本発表会は、「未来を創る『酪農のなかま』」と題され、例年行っている経営に関する審査は行わず、広く関係組織から酪農全般に関する優良な取り組み事例を募りました。特別企画では、過去に特別賞を受賞した酪農家や、JA全農グループとオンライン牧場を開催している酪農家が消費者への理解醸成に関する活動について発表を行いました。

 また同日は、第17回全農学生「酪農の夢」コンクールの表彰式も行われ、県立相原高等学校2年の嶌田里桜さんが書いた「私の描く未来の酪農設計図」が優良賞を受賞しました。