品質管理室について
私たち食品を取扱うものは、お客様に安全で安心してご購入していただける商品を製造・提供する義務と責任があります。お客様の期待にお応えできる態勢を構築し、これからも良い商品を提供してまいります。
FSSC22000認証
パールライス工場/西部酒米搗精工場
受託製造品を含む主食用米(玄米・精米及び無洗米商品)と酒造用米(精米)を主力製品とする米穀の製造
※米加工品は除く
JA全農ひろしまのパールライス工場(精米、無洗米、石抜き調製玄米の製造拠点)及び西部酒米搗精工場(酒造用精米の製造拠点)では、令和6年2月に国際的な食品安全マネジメントシステムである「FSSC22000」の認証を取得し、この規格をベースに衛生管理システムを構築し実践しています。
FSSC22000とは、国際食品安全イニシアチブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)により承認された食品安全の認証スキームのひとつで、食品安全マネジメントシステムの国際規格である「ISO22000」に、HACCPシステムを確実に機能させるための前提条件となる衛生管理基準の「ISO/TS22002-1」、さらに「追加要求事項」という3つの要素を組み合わせて構成されています。
FSSC22000認証の取得により、従来以上に安全な食品の提供に関するリスク低減や継続的な改善活動、業務の円滑化などを実現しています。また、工程を可視化することで、万が一の事故やトラブルにも迅速に対応できる(トレーサビリティ)体制を整備しています。職員一人一人が常に責任と向上心を持ち、生産者の方々をはじめ、すべてのステークホルダーに高いレベルで信頼される製造拠点を目指して取り組んで参ります。
「精米時期」「調製時期」表示への変更について
精米・玄米商品は、これまで「精米年月日」(玄米商品の場合は調製年月日)を表示することとされていましたが、食品表示基準の一部改正(2020年3月27日付)により、「年月旬(上旬/中旬/下旬)」という「時期表示」が可能となりました。
この変更により、精米表示に幅を持たせることで、精米年月日が古いという理由だけで廃棄または販売対象外とされていた商品のロスの削減につながります。
また精米工場での生産から納品までを今までより計画的かつ効率的に行うことで、深刻化する物流問題の解決とエネルギーの削減につながり、昨今注目されている「SDGs(持続可能な開発目標)」の観点からも重要な取組みとなります。これを踏まえ、当県本部といたしましては、以下の通り精米時期表示への変更を行います。
お米商品の表示について
- 変更時期:2021年6月1日製造分より随時
- 対象商品:全商品(精米、玄米)
- 変更後の印字表示例
※米袋への印字位置は商品によって異なります。 ※米袋の一括表示欄『年月日』表示は順次『時期』表記へ変更となります
時期表示に関する説明は下記の農林水産省ホームページにも掲載されています。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/200414-2.pdf
※1年1作のお米は、収穫された時期からおおむね3月ごろまで県内の米穀やその他穀物を貯蔵する農業倉庫にて保管し、気温が高くなってくる4月以降は順次低温倉庫(通年 約15℃以下)へ移動させ、品質低下させないよう管理を行っています。
食品表示法に基づく食品表示
【出典:早わかり食品表示ガイド(消費者庁)】
(注1)産年及び精米時期をこの様式に従い表示することが困難な場合には、様式のそれぞれの欄に表示箇所を表示すれば、他の箇所に表示することができます。
(注2)単一原料米は使用割合の事項を削除してください。
名称
「玄米」、「もち精米」、「うるち精米」(うるちを省略しても可)、「胚芽精米」の中からその内容を表す名称を表示してください。
原料玄米(注1)
次に定めるところにより表示してください。
ア 産地、品種及び産年が証明(国産品は農産物検査法、輸入品は輸出国の公的機関等による証明)された、単一原料使用のもの(注2)
単一原料米と表示し、その産地、品種、産年を表示してください。
産地は、国産品は都道府県名、市町村名その他一般に知られている地名を、輸入品は原産国名又は一般に知られている地名を表示してください。
イ ア以外の原料玄米を用いる場合
「複数原料米」等原料玄米の産地、品種若しくは産年が同一でないか、又は産地、品種若しくは産年の全部若しくは一部が証明を受けていない旨を表示し、その産地及び使用割合を併記してください。
産地・使用割合は、国産品にあっては「国内産 △割」と、輸入品にあっては原産国ごとに「○○(国名)産 △割」と、国産品及び原産国ごとの使用割合の高い順に表示してください。
- このうち、原料玄米に産地、品種又は産年について証明を受けたもの(証明米)が含まれている場合・・・当該証明米について、上記の「国内産 △割」又は「〇〇(国名)産 △割」の次に括弧を付して、アに示す産地、品種及び産年の3つの表示項目の全部又は一部をそれぞれに対応する使用割合と併せて表示することができます。
- このうち、原料玄米に産地について証明を受けていない原料玄米が含まれている場合・・・上記の「国内産 △割」の次に括弧を付して、米トレーサビリティ法(平成21年法律第26号)第4条に基づき伝達される都道府県名等を「〇〇産(産地未検査)△割」と表示することができます。
- このうち、原料玄米に産地、品種及び産年の全部について証明を受けていない原料玄米(未検査米)が含まれている場合・・・上記の「国内産 △割」又は「〇〇(国名)産 △割」の表示の次に括弧を付して「未検査米 △割」と表示することができます。
内容量
内容重量をグラム又はキログラムで単位を明記して表示してください。
調製時期、精米時期又は輸入時期
玄米は原料玄米を調製した時期を、精米は原料玄米を精白した時期を、輸入品で調製・精米時期が不明なものはこれらの代わりに輸入時期を表示してください。調製時期、精米時期若しくは輸入時期の異なるものを混合したものについては最も古い調製時期、精米時期又は輸入時期を表示してください。
食品関連事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号
食品関連事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号を表示してください。表示を行う者が精米工場である場合は「販売者」に代えて「精米工場」と表示してください。
【表示例】
- 名称欄には、うるち精米は「うるち精米」または「精米」、もち精米は「もち精米」、うるち精米のうち胚芽を含む精米の製品に占める重量の割合が80%以上のものは「胚芽精米」と記載されます。
- 産地、品種、産年が同一で、農産物検査法による証明を受けている原料玄米の場合は「単一原料米」と記載され、その産地、品種、産年が併記されます。
- 内容量は、内容重量をグラムまたはキログラム単位で、単位が明記され記載されます。
- 精米時期は、原料玄米を精米した時期が記載されます。精米時期が異なるものなどを混合した場合には、それらの最も古い時期が記載されます。
具体的な記載位置を表記した欄外記載も認められています。 - 精米の場合は販売者に代えて、精米工場を所有する業者およびその工場名、住所、電話番号が記載されることもあります。
- 原料玄米の産地、品種、産年が同一でないなど単一原料米以外の場合は「複数原料米」「ブレンド米」などと記載されます。また、原料玄米の産地、品種、産年が証明されたものであれば、括弧をつけてそれらが記載されることがあります。
- 原料玄米の使用割合が50%以上の場合は、一括表示欄以外の場所に「ブレンド」などの文字を産地、品種、産年の文字のうち、もっとも大きな文字と同程度以上の大きさで表示することで「○○県産 △△△△ブレンド」と表示される場合があります。
- 内容量は、内容重量をグラムまたはキログラム単位で、単位が明記され記載されます。
- 精米時期は、原料玄米を精米した時期が記載されます。精米時期が異なるものなどを混合した場合には、それらの最も古い時期が記載されます。
具体的な記載位置を表記した欄外記載も認められています。 - 精米の場合は販売者に代えて、精米工場を所有する業者およびその工場名、住所、電話番号が記載されることもあります。
品質管理体制
荷受検査
商品へ影響が大きい「異臭(不燃臭(※1)、獣臭等(※2))/ご飯に臭いが発生」「胴割粒(※3)/ご飯がベチャベチャする」などを中心に商品ロット毎に検査・管理しています。
(※1)不燃臭: | 収穫された籾には約25%の水分があり、玄米出荷するために15%以下になるよう乾燥調整を行います。その際に発生する燃料臭がお米に吸収されることがごくまれに発生します。 |
(※2)獣臭 : | 猪や鹿などが田んぼの中に入り稲を荒らしたときに触れた穂に臭いが移ってしまいます。 |
(※3)胴割粒: | 圃場での水不足や乾燥調製を急いだことなどが原因で玄米に亀裂が発生します。 |
玄米検査
製造する商品ロットごと、原料玄米の品種、等級、産地ごとに専門機器による検査と、官能検査を実施しています。
異臭、胴割粒、被害粒(※4)の発生状況や、うるち米へのもち米(もち米へうるち米)の混入状況など炊飯米へ影響を及ぼす可能性の高い原料に注意を払い検査しています。
(※4)被害粒: | 田んぼの稲穂に虫(カメムシやウンカなど)が穂の養分を吸った跡が黒い斑点として残っています。 |
精米検査
精米の外観や臭い、また、水分・タンパク(※5)・アミロース(※6)の含有量などを分析機器にて調査しています。出荷基準を超えた商品は出荷されないよう別管理し、安全・安心な商品の提供に努めています。また、様々な分析機器を使い品種に合った精米を提供できます。
(※5)タンパク質: |
ご飯を炊くときにデンプンの膨張を抑えてしまう働きがあります。そのため、同じ品種のお米でもタンパク質含量が高いとご飯の粘りが弱くなり、反対に低いと粘りが強くなります。 |
(※6)アミロース: |
デンプン中のアミロースの比率が低いお米ほど炊飯した時に粘りがあるとされています。 |
炊飯検査
品質管理室のスタッフによる外観・食感・食味を調査し、実際に炊飯したご飯の官能検査をしています。