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土づくりチャレンジ研修会を開きました

2017年02月06日
全国農業協同組合連合会三重県本部(JA全農みえ)
ニュース
生産資材事業
生産者・JA向け

みえ土づくり推進協議会(事務局=JA全農みえ肥料農薬課)は2月3日、津市一身田の三重県人権センターで「土づくりチャレンジ研修会」を開きました。

7回目となる研修に、三重県内の生産者やJA、県関係機関などから約160人が参加。県内の水田土壌の現状や土づくりの課題を再認識し、高温下での水稲の増収・品質向上対策への理解を深めました。

JA全農の木村武技術主管が、「土づくりと適正施肥技術の課題と動向について」と題し、気候変動下の水田フル活用を中心に講演しました。

水田フル活用での新たな地力問題として、長年の水田輪作に伴う地力低下や低pHの生育への影響を指摘。2年3作体系の推進で麦・大豆面積が拡大している、三重県の小麦ほ場の土壌分析結果を示し、低pH化を報告しました。全国での土壌診断にもとづく土づくりの取り組みや、高温対策技術が効果を上げた事例を紹介。「たい肥やケイ酸質資材の投入は、地力向上の対策として効果が高い」と報告しました。

九州大学大学院農学研究院の松江勇次特任教授が、「高温登熟条件下における水稲の増収と品質向上に向けて」を講演しました。

気温が26度を超えると充実不足米が多くなり、食味が急激に低下するとのデータを示しました。また、米の食味の良否には、玄米の水分と粒厚が大きく関わるとの試験結果を紹介しました。増収と品質向上のためには、「登熟歩合の向上と玄米の肥厚がポイント。登熟期間中の光合成能力を高めて登熟歩合を向上させ、根の活性低下の軽減をはかることが重要」と話しました。

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講演する松江特任教授

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講演する木村技術主管