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いちご総合防除研修会を開きました

2023年02月24日
ニュース
営農対策事業

三重県園芸振興協会(事務局=JA全農みえ営農対策部)は2月14日、農業の環境負荷低減に向けたイチゴ栽培技術の普及・推進を目指すため、伊勢市の株式会社あぐりん伊勢の施設で、イチゴの総合防除に係る研修会を開きました。JA、県、全農みえなどの職員23人が参加しました。

総合的病害虫・雑草管理(IPM)技術に基づき、イチゴ栽培における病害虫の総合的防除の基本的な概念や、同一系統の薬剤を使用することにより防除効果が低下してしまう害虫対策のため、化学農薬の使用を削減しつつ、害虫の天敵を導入する体系の組み立て方について説明しました。

天敵の導入に関しては、ハダニ類の天敵であるカブリダニを保護するための長期有効資材「バンカーシート」の使用方法や、アザミウマ類を広範囲に捕食するアカメガシワクダアザミウマ資材「アカメ」の放飼方法などについて紹介しました。

「バンカーシート」は、シート内に保水資材を投入することで高湿度を保ち、カブリダニが長期間滞在できるよう工夫されています。

シートの組み立てが簡易で、培土に等間隔に設置することで効果を発揮。一般的な農薬防除に比べて省力的である一方、シートを投入する時期を見極めるため、より一層のほ場観察が求められます。

同協会は、環境に配慮した化学農薬の使用低減、労力の省力化に向けて、今後も技術を拡大していきたいとしています。

「バンカーシート」の設置を試行する参加者の内容を表示

「バンカーシート」の設置を試行する参加者

総合防除の概念について聴講する参加者の内容を表示

総合防除の概念について聴講する参加者