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三重県和牛繁殖協議会の視察研修会と意見交換会を開催しました

2023年08月29日
ニュース
畜産事業

三重県和牛繁殖協議会(事務局=JA全農みえ畜産課内の公益社団法人全国和牛登録協会三重県支部)は23日、四日市市の三重大空牧場と四日市市農業センターで2023年度視察研修会と意見交換会を開催しました。同研修会の開催は5年ぶりとなりました。

生産者やJAグループ、県関係機関、畜産団体などから29人が参加しました。会員生産者の農場視察、和牛生産基盤の強化へ向けた課題共有と意見交換を行いました。

視察研修会では、協議会会員の高田敏孝さんと大矢幸一さんが経営する三重大空牧場を訪問しました。同牧場は、和牛の繁殖における循環型農業を目指した経営を行い、和牛生産用母牛約60頭、出荷用和牛子牛70頭を飼育しています。

参加者は、繁殖牛や育成牛、哺育牛の各牛舎を視察し、牛舎の環境維持のための工夫や、循環型農業を目指した取り組みなどについて熱心に質問しました。

意見交換会では、事前に協議会で取りまとめた現場での課題や県に対する要望について、県関係機関と共有し意見を交わしました。

飼料価格高騰緊急対策事業に関する要望をはじめ、家畜人工授精師・受精卵移植師免許講習会の継続開催や、BLV検査費助成の実施、BLV検査結果陰性牛購買助成の実施、畜産研究所所有卵の情報提供の5事項について活発に意見を交わしました。

同協議会は、和牛繁殖用雌牛や肉牛の減少で和牛の不足感が恒常化し、素牛や肉牛の相場の高騰が続くなか、和牛繁殖基盤の強化をめざし2015年に設立しました。

基盤強化支援の事業実績では、和牛繁殖母牛が増頭となるなどの成果が出てきており、肥育生産者の繁殖経営への意識も高まっています。

協議会事務局の全農みえ畜産課担当者は、「飼料価格高騰や枝肉販売金額の下落等和牛情勢は逆風となっており、県内生産者も非常に苦しい状況である。意見交換会では生産者の現状や課題を現場の声として直接伝えることができ、良い機会になった。今後も生産者、JAグループ、関係機関が一丸となり、生産者の繁殖技術と経営の向上、県内の繁殖基盤強化につなげたい」と話しました。