第4回三重県なし品評会表彰式と生産者研修会を開きました
三重県園芸振興協会(事務局=JA全農みえ営農対策部)は11月19日、松阪市のJAみえなか本店で「第4回三重県なし品評会」の表彰式を開きました。県知事賞に輝いた萩寿典さん(JAみえきた)をはじめ特別賞に入賞した計12生産者・産地を表彰しました。
品評会は8月9日に開き、県内6JAから主力品種「幸水」計59点が出品。県普及・研究機関や県内卸売市場の関係者が、果実の糖度や硬度、玉ぞろい、形状、着色など7項目を審査しました。
講評では、中国産花粉の輸入停止や春先からのカメムシ類の多発、梅雨明け後の干ばつによる果実の肥大停滞など栽培管理に苦労のあった年だったが、日ごろの小まめな管理や適切な病害虫防除などで出品物のそろいは良好だったとの報告がありました。
表彰式終了後、生産者研修会を開き、生産者、JA、県関係機関、全農みえなどから85人が参加しました。
農研機構果樹茶業研究部門の果樹品種育成研究領域落葉果樹品種育成グループの高田教臣グループ長が「農研機構でのナシ新品種育成と最近の育成品種の紹介」を講演しました。
ニホンナシの栽培面積は「幸水」「豊水」で全体の7割を占め、収穫などの作業時期や出荷時期が集中しており、2品種に代わる品種の育成が必要と指摘しました。
農研機構では、「幸水」以上の食味と黒斑病・黒星病への抵抗性を目標に、高品質で省力性をもつ品種の育種に取り組んでいると報告。「はつまる」「凛夏」「ほしあかり」「なるみ」「甘太」などの品種について交配組み合わせや特徴を紹介しました。
このほか、花粉利用実態にかかるフォローアップ調査の結果や、2024年産ナシの生育・生産状況、「豊水」代替品種候補の選定の中間報告を行いました。
品評会の主な受賞者は次のみなさまです(敬称略)。おめでとうございます。
▽三重県知事賞=萩寿典(JAみえきた)
▽三重県議会議長賞=澤井由則(JAみえなか)
▽三重県農業会議会長賞=垣野祐一(JAみえなか)
▽三重県中央農業改良普及センター所長賞=佐久間健(JAみえなか)
知事賞の表彰を受ける萩さん
高田グループ長の講演