多種多様な花姿があるガーベラ
JA水戸管内ではトルコギキョウやバラ、花桃などの花きの栽培にも力を入れています。そのなかでも、常澄地区ではガーベラの栽培がおこなわれており、平成3年から出荷を開始しました。現在では、県内でJAを通じて出荷されるガーベラの3割以上を占めています。

ガーベラは鮮やかな色合いと華やかな花姿で、老若男女問わず広く愛されている花です。一重咲き・八重咲き・半八重咲きなど花の形も多様で、花色も赤・ピンク・オレンジ・黄色・白など豊富なバリエーションが揃っています。
周年でニーズに応えられるように

海老澤さんは両親の跡を継いだ農家の2代目として、ガーベラといちごを両親と兄弟の4人で栽培しています。ガーベラは両親の代から30年以上栽培されており、年間30〜50万本を茨城県内と京浜地域に周年出荷しています。取り扱っている品種は25種類以上で、海老澤さんは品種について「ガーベラの品種は移り変わりが激しいので、毎年新しい品種を取り入れています。ハロウィンにはオレンジ系、クリスマスには赤系など、季節によっても人気のカラーが異なるので、周年を通じてお客様の要望に応えられるように多くの品種を揃えています。」と話してくれました。また、海老澤さんのハウスでは周年で安定してガーベラを収穫できるように2年おきに株を植え替え、連作障害の対策としていちごを輪作しています。
品質の良いガーベラを出荷するために
良いガーベラを咲かせるためには葉かきや温度管理など、細かな手入れが欠かせません。古い葉は取り除かないと病気の原因となったり、花の品質にも影響が出たりします。また、温度管理も夜間の気温が1℃違うだけでも花上がりが大きく変わることもあるとのことです。海老澤さんはハウス内のガーベラを見ながら「これはあと何日くらい」と、収穫時期について話してくれました。花粉のある品種は花粉の出方で、無花粉の品種は花びらの開き具合や色づき具合で収穫時期を見極めているそうです。
収穫したガーベラは、花びらにシミがないか、茎に曲がりや折れがないか、長さが足りているかなどを一本一本確認します。その後、花弁の反り返りや傷を防ぐためにガーベラキャップを手作業でつけて、束ごとにまとめます。多い時には、1日に5,000本もの作業をおこないます。
ガーベラを長持ちさせるポイント

海老澤さんの今後の目標は、これからも安定的に品質の良いガーベラを出荷していくことです。ガーベラを飾る際のポイントを伺ったところ、海老澤さんは「茎が深く水に浸かっていると傷んでしまうので水は2〜3cm程度の少なめにし、こまめに水を替えることが長持ちさせるコツです。そして、定期的に水切りをするといいです。ガーベラの切花は日持ちしないと誤解されがちですが、適切に管理すれば冬は1か月くらい綺麗に咲きますよ。ぜひ、綺麗なガーベラに癒されてください。」と教えてくれました。
さまざまな花色と形があるガーベラは、どんなシーンや季節にもぴったり。ぜひ、日常の彩りや贈り物にガーベラを選んでみてはいかがでしょうか。
取材協力
JA水戸 東部営農資材センター
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