茨城県は全国有数のブルーベリー産地で、かすみがうら市・つくば市・小美玉市を中心に栽培がおこなわれています。かすみがうら市新規作物推進協議会では加工用を含む年間30t以上のブルーベリーを栽培し、市場からも高い評価を得ています。 産地だより

安田さんのブルーベリー

茨城県は全国有数のブルーベリー産地で、かすみがうら市・つくば市・小美玉市を中心に栽培がおこなわれています。かすみがうら市新規作物推進協議会では加工用を含む年間30t以上のブルーベリーを栽培し、市場からも高い評価を得ています。

新規作物導入から県内生産量4割を占めるブルーベリー産地に

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JA水郷つくば管内では2001年からブルーベリーの栽培をおこなっています。当時、管内では栗中心の出荷が多かったため新規作物の栽培を模索していました。はじめは梅やレモンなどを試作し、最終的に栽培面でのリスクが少なく5月から8月の長期間出荷ができるブルーベリーを採用しました。2002年には坂農苑の代表である坂さんが中心となり、かすみがうら市の生産者が集まって栽培技術の向上や研究をおこなう"かすみがうら市新規作物推進協議会"を発足しました。現在は19人の生産者が活動し、生食用やジュース・ジャム・アイス・リキュールなどのさまざまな加工品の販売だけでなく、収穫時期以外でもブルーベリーを楽しめる観賞用ブルーベリーの栽培にも挑戦しています。

一から築き上げたブルーベリー畑

ブルーベリーやすだ 代表 安田さん
ブルーベリーやすだ 代表 安田さん

安田さんも坂さんからブルーベリーの栽培を勧められた生産者のひとりです。会社員だった安田さんは転身し2haもの広大な畑を一から開拓しました。開拓当時の畑はブルーベリーが好む酸性の土壌ではなかったため、硫黄やピートモス、菜種油粕などの有機肥料を使用して栽培に適した環境を作り上げました。

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現在、圃場には約20品種のたくさんのブルーベリーが広がり、ピーク時期には1日100kgも収穫をおこないます。「ブルーベリーの品種は非常に多く数百種類とあるため、初めは坂さんが20品種ほど選んでくれました。新しい品種を試すといってもブルーベリーは植え付けから3年ほど経たないと実がならず出荷できるまでには最低でも5年の月日がかかるので、品種の選定には苦労します。」とブルーベリー栽培の難しさについて安田さんは話します。

人の手で一つひとつ想いを込めて

収穫時期になると熟した実を一つひとつ手作業で収穫します。ブルーベリーは規則的に熟さないため機械での作業はできず膨大な量になるため大変手間がかかる作業です。また、果実は追熟しないので樹上でしっかりと熟させ収穫適期に収穫することで高い品質のブルーベリーを出荷できます。収穫後は色づきが薄い果実や傷みがある果実、枝葉などを目視で選別し梱包します。収穫時期以外の春・秋には観賞用の枝ものとしての出荷もおこない、冬には次の収穫に向けて剪定作業をおこないます。

国産ブルーベリーの
新鮮で豊かな風味を味わってほしい

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かすみがうら市新規作物推進協議会の今後の目標について安田さんは「生産者が一致団結して良い品を作り、かすみがうら市の名をブルーベリーで広めていきたいです。"ブルーベリーといえばかすみがうら市"と言われるくらいになったら嬉しいです。そして、おいしいブルーベリーをたくさんの人に味わってもらいたいです。国産ブルーベリーは輸入品よりも値が張るため手が出しにくいと感じる方がいるかもしれませんが、輸入品に比べて生産地が近いので鮮度の高さが魅力です。」と話してくれました。

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JA水郷つくばのブルーベリーはJA水郷つくばサンフレッシュ直売所 霞ヶ浦店新治店はすの里のほか、各地の量販店などでもお買い求めいただけます。かすみマルシェなどではジュース・リキュール・ジャムアイスといった加工品も販売しています。
夏が旬の風味豊かな国産ブルーベリーを、ぜひご賞味ください。

取材協力

JA水郷つくば 霞ヶ浦支店

〒300-0134 かすみがうら市深谷3434-12

TEL :
029-897-0583
WEB :
https://ja-sgt.or.jp/contents/shop/

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