"酵素の王様"青パパイヤが水戸市で!?
南国の代表的なフルーツとして有名なパパイヤですが、熟す前の青い果実は「青パパイヤ」と呼ばれ東南アジアや沖縄県などでは"野菜"として食されています。近年ではスーパーフードとしても注目され、国内での主な生産地となる沖縄県や鹿児島県以外でも青パパイヤの栽培が広がっています。実は茨城県でも栽培がおこなわれており、特に水戸市は県内有数の生産地で、青パパイヤが水戸市の特産品のひとつとなっています。
独自に始めた茨城県でのパパイヤ栽培
水戸パパイヤ栽培研究会の会長を務める深谷清正さんは茨城県でもパパイヤが栽培できることを聞き、平成22年からパパイヤの栽培を始めました。前職のJA職員時代に培った知識も活かし独自に試行錯誤を続け、平成26年には水戸パパイヤ栽培研究会を発足しました。現在、研究会には10人の生産者が所属しています。
畑には2mを超えるパパイヤの木がいくつも生えています。なんとパパイヤの木は一年ごとに植え替えます。本州でパパイヤを定植する場合には一般的に防寒として苗キャップを使用しますが、水戸パパイヤ栽培研究会では育苗に3ヶ月以上かけて通常よりも大きな苗に育ててから株間を約3mと広めにとって定植します。資材の削減だけでなく、丈夫な苗で伸び伸びと育てています。また、品質の良い実が成るように脇芽をつみ、1株になる実の量を調節しています。
魅力のある青パパイヤを
たくさんの人に知ってほしい
大きいものは2kgにもなるという青パパイヤ、消費者の方が手に取りやすい700〜800gを目安に収穫します。実に傷がつくと乳白色の液体が出るため収穫時も丁寧に作業し、鮮やかな緑が損なわれないように日光になるべく当てず荷造りをおこないます。水戸パパイヤ栽培研究会では形状や色にばらつきが出ないよう定期的に目揃え会を実施し、品質維持に努めています。
今後の目標について会長は「課題は青パパイヤの認知度です。たくさんの魅力がある青パパイヤを多くの人に知ってもらえるよう認知促進に力を入れ、より身近な野菜にしていきたいです。そのために私自身も引き続き健康で長く栽培を続けていきたいですね。これが生きがいなので。」と想いを話してくれました。
さまざまな料理にあう万能野菜
下ごしらえの仕方について会長は「ピーラーで皮を剥き※、細切りや薄切りなどにして水にさらしアク抜きしてください。味にクセがないので生のままサラダにしても、煮ても炒めてもおいしいです。」と教えてくれました。副会長からは「カレーなどの煮込み料理・煮物・スープ・きんぴらなどの炒め物と、さまざまな料理に使えます。酵素の働きでお肉もやわらかくなりますよ。私はよく、らっきょう酢などで酢漬けにして食べています。」とおすすめの食べ方も教えてくれました。
※酵素が強くかぶれることがあるため、調理する際はビニール手袋の着用をおすすめします。
水戸パパイヤ栽培研究会の青パパイヤは茨城県内と首都圏内の各量販店のほか、JA水戸管内の直売所などでもお買い求めいただけます。青果物としての出荷だけでなく、ドライパパイヤやあまなっとう、葉を利用した茶葉などの加工品も販売しています。
青パパイヤを、さまざまなジャンルの料理でご賞味ください。
取材協力
JA水戸野菜予冷センター
〒311-4155 茨城県水戸市飯島町1309-4
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