完熟かぼすの取り組み
かぼすの課題
- かぼすの生産者は高齢化(かぼす部会会員平均年齢70歳以上)により収穫作業が困難となっています。他の農作業(水稲等)もあり、緑色のまますべて収穫する事に限界が出てきているのが現状です。
- 収穫できなかったものは、木に残り、隔年結果の要因になっています。
⇒全体収穫の2割は未出荷、1割は黄色く完熟して青果としての流通が難しく圃場内廃棄をしていました。 - 11月以降収穫した完熟かぼす果汁は酸味が弱くまろやかで既存の加工商品での使用が難しかったのです。
- 2,3により完熟かぼすを積極的に収穫・集荷できませんでした。
課題解決に向けた取組
- 収穫作業には労働力支援を実施。福祉企業と協力した収穫、JA・全農収穫隊による農福連携体制構築。
- 完熟かぼす果汁の特徴(甘みが増し酸味がまろやかな)を生かした商品開発の検討。(2017年より)
⇒完熟かぼすを加工原料として需要を創造し、産地振興・消費拡大に繋げて来ました。 - 完熟かぼす集荷量が300t(2019年)⇒800t(2021年)まで拡大
完熟かぼすの特徴
完熟かぼすは緑色のかぼすに比べ酸味がまろやかで搾汁できる量が多いのが特徴です。従来であれば、露地栽培で収穫できなかったかぼすは自然落下をさせて土へ返すのですが、完熟かぼすの特徴を活かして、主に飲料やグミなどの加工品として利用します。
新たな需要創出に向けて 完熟かぼすのPRイベント
大分県由布市の由布院駅前で完熟かぼすの認知度向上と湯布院リピータの増加を目的に、「ゆふいん完熟かぼす祭り」を2023年12月に開催しました。同イベントではかぼす果汁入りの豚汁や完熟かぼすの無料配布が行われた他、かぼすの香りによる空間演出、子供向けの体験イベントなども行われました。