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農作業安全情報

2014年12月17日

農作業安全指導コースを受講してきました

12月8日9日の2日間、農水省開催の『農作業安全指導』(研修場所:農林水産研修所つくば館水戸ほ場)の研修を受けてきました。
この研修は実際に農業機械を用いて事故の再現や体験をすることで、農作業安全の研修などの際に必要となる知識や技術を習得するものです。 合わせて安全な機械の取扱方法なども学べます。

乗用トラクターで傾斜地を走行したり(転倒ギリギリ…)、トラクターと作業機をバランスの悪い状態にして段差を乗り越えたり、チェンソーで安全な伐倒方法を学んだりと実地に重点を置いた研修でした。

のこぎり
日本では毎年400人近くが農作業中に死亡しています。そのうちの多くが農業機械の事故による死亡です。とくに使用頻度が高いトラクターの事故が多く、なかでも転倒転落による死亡事故が多いのです。

トラクターは乗用車に比べて重心が高いため、転倒しやすいのだそうです。実際に傾斜15度の斜面を走行しましたが、段差を乗り越えるたびに転倒警報ブザーが鳴り響きます。(転倒警報ブザーがついていないトラクターもあります)
トラクター
さらにトラクターに見合わない大きな作業機を装着してからの畔越えも体験。作業機が重くバランスが悪い状態でスタートします。後輪が畔に乗り上げた途端、大きくトラクターが跳ね上がります。
トラクター
私も体験しましたが、なかなかの迫力です。今回は実習ということで心の準備ができていましたが、これが実際の圃場で作業中にこんな状態になったら……と思うと恐ろしいです。
こうならないためにもトラクターと作業機の重量バランスを考え、必ずトラクターにはウェイトを装着、作業者はシートベルトと安全フレームを装着しましょう!
また、片ブレーキでの事故も多いそうです。作業を終了し進入路を上がる前に必ずブレーキの連結ロックをして下さい。
進入路やあゆみ板を上がっている途中に片ブレーキを踏んで急旋回 ⇒ 転倒という事故も多いのです。

このほかにも事故発生№1の刈払機の研修や、歩行トラクターのバック時跳ね上がりなども体験しました。

刈払機にかぎらず、農作業中に周囲の人を機械に巻き込んでしまう事故も毎年発生しています。
複数人で作業を行う時は事前に作業計画や注意事項をよく話し合い、十分にコミュニケーションをとって作業を行うことが大切です。

農業機械は現代農業を営む上でなくてはならないものです。しかし十分に注意して使用しないと、大きな事故を引き起こしてしまいます。
今回の研修内容を生かせるよう、積極的に農作業安全情報を発信していきます。