ピーマン

ビタミンA、Cが多く含まれ、カロチンも豊富なピーマンは、トウガラシの仲間で辛みのないものを言います。

原産地は熱帯アメリカ。15世紀の終わりにコロンブスがヨーロッパへ持ち帰り、世界中に広がりました。日本へは徳川時代渡米しましたがこの時に来たのは辛味種のトウガラシ。
甘味種のピーマンが来たのは明治時代初期で、戦後ようやく食卓に定着しました。
独特の匂いのせいか、子供たちの嫌いな野菜のひとつに挙げられていましたが、今では大部分の品種がくせのない味に改良され、食べやすくなっています。

大きさは3gほどのものから300gのものまで、形も細長いものから円筒形、短円筒形、円錐形のものまで幅広いのも特徴です。
寒さに敏感な野菜で、高知や宮崎は温暖な気候を利用したハウス栽培で大産地になりました。
冬から春にかけて出回るピーマンは、この両県のものが8割を占めています。
一方、夏から秋にかけて出回るのは茨城、岩手などのものでこの両県で約3割を占めています。

普段目にしている緑色のピーマンは、未熟なうちに収穫したものでピーマンはどの品種も成熟するとほとんどが赤色になりますが、オレンジや黄色になるものもあります。

スーパーに色とりどりの大型ピーマンが並び始めたのはここ数年のことで、よく見かける赤・黄のほか、紫、白など全部で7色あります。くせがなく甘く、サラダや料理の彩りなど使用範囲も広がっています。

鹿南地域が主産地で県内生産量の90%を占めます。柔らかく食味の良い品種を導入し、県内では温暖な気候と栽培に適した土地により周年出荷を実現しています。

主な産地

選び方

  • 色が濃く、ツヤがあって、傷のないもの
  • 張りがあって、肉に厚みのあるもの
  • ヘタの緑が鮮やかで、ピンと立っているものが新鮮

保存方法

  • 夏場以外は、常温でも保存ができる。
  • 保存するときは、洗わず水分を良くふき取ってから、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存。

草土出版:花図鑑シリーズより一部抜粋