くり

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料理やお菓子に秋の味覚を告げる旬な食べ物の栗。わが国で栽培されている日本栗は野生のシバグリが改良されたもので、天津甘栗などの中国栗やヨーロッパ栗に比べ、害虫に強いのが特徴です。主な品種は「銀寄」「利平」などで茨城県が主産地です。2012年度は年間生産量でも2位の熊本県に1,800トン以上もの差をつけて茨城県がトップでした。旬は9月~10月です。

鮮度の見分け方として、皮に光沢があるもの、表面にしなびがないもの、重みのあるもの、尻の部分が白く大きいものなどがあげられます。

皮をむき易くするには、しばらく水に漬けておくか、沸騰したお湯でゆで、冷めないうちに皮をむきます。ゆでる場合はゆで過ぎず2~3分にとどめるのがコツ。鬼皮のむき方は栗の底の部分に包丁を横に入れて、はがすようにします。また、渋皮を取り易くするためには、鬼皮を除いてからミョウバンを少し入れた水に一晩漬けておくとはがし易くなります。

収穫後の蒸散作用により、日ごとに品質の低下が進むので家庭では1~2%の塩水で半日漬けて水を切ってから5℃以下で保存するといいでしょう。特に冷凍がお勧めです。自然解凍では水っぽくなるため、そのまま調理する方がベストです。また、渋皮は苦みと食味が悪いですが、炊き込みご飯などでは渋皮を少し残すと風味が増して美味しくなります。

主な産地

選び方

  • 皮にはり、ツヤがあり、みずみずしいもの
  • 濃い茶色で実がしっかりと太って重たいもの

保存方法

数週間保存
たっぷりの水を鍋に入れて火をかけ、水温が80度になれば、栗を素早く入れる。火を弱くして80度以上にあがらないように注意して1分間浸す。お湯をきったあと、水分をとって、陰干しして、ビニールにいれて冷蔵庫に保存。
冷凍の仕方
鬼皮だけむいて、ゆで栗の半分くらいの仕上がりにゆで、冷凍庫へ保存。

農経新聞社 野菜と果物の品目ガイドより一部抜粋