秋に咲く花ですが、短日性植物で電照などを用いた作型の分化によって、周年栽培されています。花言葉は「高貴」です。鑑賞園芸的には和菊、生産園芸的には洋菊が中心に栽培されています。また切り花としては温室での電照栽培で周年出荷されています。バラ、カーネーションとともに生産高の高い花卉となっています。
日本では薬草や観賞用植物として平安時代より用いられ、宮中では菊の節句とも呼ばれる重陽の節句(旧暦9月9日)が明治時代まで行われ、現在でも皇室園遊会(観菊御宴)として行われている。日本で菊の栽培が盛んになったのは、栽培のプロセスが冬に芽をとり、春に植え、夏に成長させ、秋に鑑賞するといった具合で稲の栽培と類似していることが影響しているとの説もあります。現在では愛好会ができる一方で、秋にはそれらが主催の品評会も開かれています。
また物品への意匠として用いられることも多く、後鳥羽上皇が身の回りのものに施したことにより、天皇および皇室の紋となったと言われ、鎌倉時代には蒔絵や衣装の文様として流行しました。
菊は、日照時間が短くなると花芽を形成し、やがて蕾となり開花するという性質があります。その性質を利用して花芽が形成される前に人工的に光を当てることにより、花芽の形成と開花時期を遅らせる方法が電照菊です。
近年では主流だった白熱電球から省電力のLEDが多くつかわれるようになりました。技術の向上により、秋菊だけでなく夏菊もこの方法で栽培され、開花時期を9カ月までずらすことが可能となりました。またビニールハウスをシェードで覆う事で、太陽光を遮る方法も併用することで、様々な時期に開花、出荷を可能にしています。
主な産地
ウィキペディアより一部抜粋