原産地はペルー、エクアドルなど中南米のアンデス山脈に沿った地方です。太陽の光がさんさんと降り注ぐ赤道直下の乾燥した高冷地帯で栽培され、有史以前から食用にされていました。昭和の初めにアメリカから甘みにとんだ桃色系が導入され、日本独自の品種が普及しました。
トマトが赤い秘密はリコピンと言う色素にあり、昼と夜の寒暖差が大きいほど赤色の鮮やかさが増します。完熟トマトの代名詞「桃太郎」が有名ですが、20年ほど前からミニトマトが誕生し、現在では普通のトマトの約1割をミニトマトが占めるようになりました。赤色が濃いものほど熟しており、皮につやがあり、丸くて形がいいもの、赤色が均一なものを選ぶと良いでしょう。
潰れやすいので気を付けて扱いましょう。ラップに包んで冷蔵庫で保存しますが、低温すぎると味が落ちてしまいます。生のままサラダのほか、バターソテーや煮込み、パスタのソースなどにも向いており、中華料理では炒めものにも使われます。熟しすぎたら、熱湯につけて皮をむき、冷凍にしておけば缶詰の代わりに使用できます。
主な産地
選び方
- ヘタの緑色が濃くて、ピンとしているもの
- 色が鮮やかで色ムラがなく、ツヤとハリがあるもの
- 丸みがあり、ずっしりとした重量感があるもの
保存方法
- ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。
- 実が青いものは、常温で追熟させてから冷蔵庫に保存。
草土出版 花図鑑シリーズより一部抜粋