なす

日本では奈良時代から栽培されていたと言われ、現在も地方品種が各地に多く残っています。
品種は形や大きさによって大別でき、全国的に主流となっているのは、用途性が広く栽培しやすい長卵形です。地方品種には、関東の卵形、東海・関西の長卵形、九州の大長なす、北陸や京都の丸なすなどがあります。

注目に値するのは、その地方品種のほとんどが各地域の郷土料理に深く関わっていること。用途によって漬物用、田楽用というように品種が使い分けなされています。

実のほとんどが水分ですが、なすの紫色の色素はポリフェノールの一種で、その機能が注目されています。

鮮度の見分け方は、皮に光沢とハリがあるもの、表皮に色ムラがなくガク下の色が白いもの、ヘタの切り口が新しいものなどを参考にしてください。
最適な保存条件は温度8℃~12℃、湿度90~95%ですが、貯蔵期間は1週間ほどです。元来高温下で生育する植物なので5℃以下だと低温障害を起こします。低温に弱いためすぐに使用しない場合は、新聞紙などに包んで冷え過ぎないようにし、冷蔵庫の野菜室に保存することをお勧めいたします。

産地

選び方

  • 紫色が濃く、ツヤがあるものがいい
  • 形はシワがなく、ふっくらとして弾力のあるもの
  • ヘタの切り口がみずみずしく、トゲが硬く痛いものほど新鮮
  • 表面に傷がなく、張りのあるもの

保存方法

  • 水分が蒸発しやすいので、1個ずつラップに包み冷蔵庫の野菜室へ保存する。
  • 長く冷蔵すると果肉も皮も固くなってしまうので、早めに使い切ること。
  • 常温では2~3日のうちに使い切ること。

農経新聞社 野菜と果物品目ガイドより一部抜粋