かぼちゃ

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かぼちゃには大きく分けて、日本かぼちゃ(東洋種)、西洋かぼちゃ(西洋種)、ぺポかぼちゃの3種類があります。日本かぼちゃは中央アメリカの原産で、16世紀にポルトガル船によって九州に渡来しました。このとき当時の人々にカンボジア産の野菜と伝えられ、それが転じてかぼちゃになったと言われています。

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日本かぼちゃは日本の気候に適し、急速に各地へ広がりました。一方西洋かぼちゃは南アメリカの高原乾燥地帯が原産で、19世紀に渡米し、北海道を中心に分布しました。デビューが遅かったにも関わらず、今では日本かぼちゃよりもこちらが主流になっています。食生活の洋風化や嗜好の変化により、市場の9割を西洋かぼちゃが占めるようになりました。ほくほくとして甘みが強く、栗かぼちゃとも呼ばれています。

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「冬至にかぼちゃを食べると長生きする」と言われていますが、ビタミン、カロチンなどの豊富なかぼちゃは、とても栄養価の高い緑黄色野菜です。たいていの食物は、新鮮なうちに食べないとビタミン類が急速になくなってしまうものですが、よく実ったかぼちゃについては、厚く堅い外側の外皮があるため夏に採れたものを冬までおいていてもビタミン類は失われません。

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皮が堅く爪が通らないものがよい品ですが、品種によっては完熟しても柔らかいものもあります。カット売りされているものは種子が充実しているものが良く、また果肉の黄色が濃いものの方がカロチンが多く含まれます。

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鮮度の見分け方としては、完熟して大きさの割に重量があるもの、ヘタの部分は硬いものがよく、ヘタに縦に亀裂があるものは果肉がしまっています。
西洋かぼちゃは表面がつややかなもの、日本かぼちゃは粉をふいているものがよいかぼちゃとされています。
カットされたものは冷蔵庫で、丸ごとのものは常温で保存すると良いでしょう。

主な産地

選び方

  • 硬くがっしりして、重量感のあるもの
  • 色むらがなく、形が整って、完熟して実のしっかりしたものがよい

※カットしてあるかぼちゃは、肉質が緻密で、種子が充実して大きいもの、また密集してすき間がないもの。中の色は、赤みを帯びているものほど甘みがある

保存方法

  • 1個丸まるなら、10℃前後で、風通しのよいところで1~2ヶ月は保存できる。
  • カットしたものは、種とわたの部分から傷むので、それを取り除き、ラップをして冷蔵庫へ保存する。4~5日は保存ができる。

草土出版 花土花図鑑シリーズより一部抜粋
 農経新聞社 野菜と果物の品目ガイドより一部抜粋