隠れた名産地

遠藤部会長さん
お正月の声が近くなると、1年で最も繁忙期を迎えるJAしおさい 波崎千両部会の部会長の遠藤さん。
お正月の祝い事には欠かせない、千両を専業で栽培されています。
千両は古くからお正月の飾りものとして浸透して来ました。
遠藤さんは3代目で、現在は4代目の息子さんと現場の切り盛りを行なっています。
千両は、名前の通り商売繁盛の縁起木とされ、赤い実は富と繁栄を表し、神が宿る木とされる松とセットでお正月のお飾りとして重宝されています。
茨城県神栖市波崎地区は、もともと利根川水系の良質な水と土で大正時代から千両の栽培が盛んで、正月飾りの松とともに日本一の出荷量を誇ります。
意外と知られていませんが、この地域は全国の生産量の半分以上を占めているのです。
伝統を重んじる
千両は竹を組んだ囲い、通称「がくや」と呼ばれる囲いの中で3年以上かけて育てられます。「がくや」の中で栽培することにより、赤い実を鳥害から防いだり、直射日光から葉が焼け過ぎるのを防ぐことができます。
この時期は大勢で作業に当り、赤や黄色の千両の実のせいか、「千両箱」の中にいるようなそんな風情も感じさせてくれます。
近年ではホームユース用として小さい正月用のお飾りが好まれる傾向があるようですが、今年のお正月は、日本古来の伝統と風習をもう一度見直して生産者の皆さんが丹誠込めて作った松と千両を飾って新年を迎えてみてはいかがでしょうか?
豊かな気持ちで新年を迎えることができ、心新たな気持ちにさせてくれるはずです。
今年のお正月は、日本の伝統美を思い出すきっかけとしてみてはいかがでしょうか?
取材協力
JAなめがたしおさい
〒314-0148 茨城県神栖市深芝2752-5
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※文中のJA名および部会名等は取材当初の名称が使用されています。