丹精込めて作られる小菊

お盆や秋のお彼岸を迎えるころ最盛期となり、仏花としてなくてはならないのが、小菊です。
茨城県の中央部に位置する笠間市にある花き部会で、30年以上に渡り小菊の作付けを行っている、持丸さんを訪ねました。
まさに収穫の最盛期を迎え、ご夫婦で汗を流している姿が印象的です。
通常店頭では花が咲いている状態で売られていますが、小菊の収穫は蕾のまま収穫され、出荷されていきます。白、黄、赤の三色の小菊が栽培されていますが、素人目には蕾のままだと何色かは判断できません。
しかし、ベテランの持丸さんにかかれば、瞬時に判断がつくそうです。
息のあった夫婦での共同作業
ご夫婦で年間20万本もの小菊を作っておられるだけあって、2人の息はピッタリ。1日に6,000~7,000本を手作業で収穫します。
丹精込めて作られた小菊は、東京の大田市場では高品質の小菊として評価されており、品質の良さは折り紙つき。
花の部分だけではなく、茎がまっすぐに伸びているかどうかや、葉の付き方や裏側の色などを、1本ずつ丁寧にチェックを行ってから出荷をしています。
良い小菊の条件について、『まっすぐで長さが80cm以上あり、葉が青々とし、葉の裏側もしっかりした色になっているものがいい小菊なんですよ』と持丸さんが教えてくださいました。
小菊は5月の連休明けから定植され、それから3カ月の生育期間を経て順次収穫されていきます。
天候や病害虫に左右されことも多いですが、毎日の品質管理により安定した綺麗な小菊を出荷できることが持丸さんの自慢だそうです。
小菊は買ってからすぐに水につけないで、新聞紙で包み冷暗所に置いておく方が日持ちがするので、すぐに利用しない場合はぜひ、お試しください。
今年も綺麗にすくすく育った小菊。お盆やお彼岸のお供えとしてぜひお買い求めください。
取材協力
※文中のJA名および部会名等は取材当初の名称が使用されています。