47年に渡る栗作り

鈴木良平さん
茨城県の中央部に位置し、笠間市にあるJA茨城中央は、日本有数の栗の産地です。およそ60年前に栗部会が設立され、現在の部会員は約270名。鈴木さんは父親の代から栗の生産を続けており、すでに47年目となる大ベテランです。
栗の収穫は9月初旬頃から始まり、今がまさに最盛期となっています。黒土が多いこの地域は栗の栽培に適した土地柄で、見渡す限り栗林が連なります。
粒が大きく甘みが特徴
栗は寒暖の差が大きければ大きいほど実が甘くなります。今年は猛暑と台風の影響もありましたが、毎日の剪定と管理により、自信を持ってお勧めできるおいしい甘い栗を消費者にお届けします。
店頭で売られている栗のほとんどには品種の記載はありませんが、産地では十数種類もの栗の品種が栽培されており、時期を微妙にずらしながら収穫されているそうです。その時々にもっとも美味しい栗を収穫し、出荷をしていきます。
収穫の楽しみと苦労
収穫作業は機械化できないため、一般的な栗拾いと同じ作業を奥様と二人で毎日行っています。多い日は二人で200kgもの量を収穫します。
収穫された栗はトラックで自宅まで運び、その日のうちに選別をおこない出荷をしていきます。そのため、腰と足には疲労がたまるそうで『年々きつくなるよね』と笑いながら答えてくれました。
手間のかかる作業が多く、苦労も伴いますが、収穫は一番の楽しみです。初収穫の日には自ら栗を剥き、栗ご飯を作り、『今年も美味しい栗ができた』と食べながら奥様と喜びを分かち合います。
丹精込めて作られた栗が食べごろの季節がやってきました。今年もご家族でぜひ秋の味覚、JA茨城中央の栗をご賞味ください。
取材協力
※文中のJA名および部会名等は取材当初の名称が使用されています。