JAしおさいには、全国でも珍しい黄色い菊の栽培に特化した波崎菊部会があります。ハウスの中に電気とシェードを設け光量を調整しながら生育管理を行う電照栽培の菊作りを行っています。生育の管理を行う事により、需要のピークに合わせて出荷を行うことができます。

黄色い菊の専門集団

JAしおさい 波崎菊部会の皆さん
JAしおさい 波崎菊部会の皆さん

茨城県の南東部に位置するJAしおさいには、全国でも珍しい黄色い菊の栽培に特化した波崎菊部会があります。この日は圃場巡回という部会員全員の圃場視察に同行させていただきました。部会員は現在8名。平成元年より電照栽培の菊作りを行っています。

電照栽培とは、ハウスの中に電気とシェードを設け光量を調整しながら生育管理を行う栽培方法です。生育の管理を行う事により、お彼岸(春・秋)、お盆、正月と需要のピークに合わせて出荷を行うことができます。

仏花としての役割

仏様の供花としてなくてはならない菊の花ですが、仏花は刺のあるもの、毒のあるもの、香りのきついものは使用されません。菊が仏花として定着した背景には、重陽の節句(9月9日)における菊花の行事を受けて、邪気払いや延命長寿の象徴である菊の花が仏花に適しているという認識から一般化されたのではないかと言われています。

JAしおさい 波崎菊部会では品質・反収向上のために新品種を導入したり、光熱費や燃料などの削減方法などについては、部会全体で情報共有を行っています。また、他産地への視察も定期的に行い、常に品質向上に努めています。

経験とノウハウが生命線

菊は日照時間が短くなると花芽を形成し、やがて蕾となって開花するという性質があり、その性質を利用し、栽培されています。石毛さんに聞いたところ「電気を消して何日で開花するのかを判断して出荷しています」とのことで、長年培った経験とノウハウが市場で評価されています。これからの目標について尋ねると、「今後は周年出荷のピークに合わせられるよう、市場からのニーズに応えていきたい」と話してくれました。

もうすぐ秋のお彼岸。今年は色彩りを添えてJAしおさいの黄色い菊の花をお供えしてみてはいかがでしょうか。

取材協力

JAなめがたしおさい 波崎営農経済センター

〒314-0254 茨城県神栖市太田1888-47

TEL :
0479-48-7755
FAX :
0479-48-0601
WEB :
https://ja-ns.or.jp/

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※文中のJA名および部会名等は取材当初の名称が使用されています。